日焼け止めのSPF・PAの意味と違いは?選ぶ目安は肌への負担を考慮!

日焼け止めのSPF・PAの意味と違いは?選ぶ目安は肌への負担を考慮!

昔は日焼けした肌は若さと健康の象徴でしたが、今や紫外線はシミやしわといった肌の老化に悪影響を及ぼす存在として広く認識されるようになりました。

紫外線の強い季節はもちろん、冬場であっても屋外に出る時に日焼け止めを欠かさないのも、常識になりつつあります。

でも、意外と日焼け止めに表示されているSPFやPAの意味や違いについて、しっかりと理解されていない方も多いようです。

「とりあえず数値が大きいものの方が効きそうだから」という理由で日焼け止めを選んでいないでしょうか?

今回は、そんなSPFとPAという数字の意味から日焼け止めを選ぶ際の目安まで、しっかりと踏み込んでいきたいと思います。

1.日焼け止めのSPFとPAは何を意味する基準か

2.SPFとPAの違いって何?

3.SPFとPAの数値の高さが及ぼす肌への影響!日焼け止めはどんな目安で選ぶべきか

4.飲む日焼け止めにSPFとPAの表示がない理由

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日焼け止めのSPFとPAは何を意味する基準か

まず、SPFとPAが共にどんなことを意味する基準なのかという点から確認です。

簡単に言うと、SPFもPAも 紫外線をカットする力 を表す基準です。

例えば、SPFに表示されている数字。これは、肌が日焼けをして赤くなってしまうまでの時間をどれくらい遅らせることができるのかということを意味します。

SPF50という表示がされている日焼け止めの場合は、肌が赤くなるまでの時間が日焼け止めを塗らない時に比べて50倍かかる程度に紫外線をカットしていますという意味です。

紫外線の影響で肌が赤くなってしまうまでの時間には個人差がありますが、一般的には15分程度だと言われています。仮にこの数字を当てはめてみると、SPF50の日焼け止めを塗った場合に肌が赤くなるまでの時間は、15分×50=12時間30分にまで延長できるということになります。

ただし、逆に言うと12時間30分かけて肌が赤くなってしまうくらいの紫外線は肌に届いているということです。決して完全にシャットアウトできるわけではありません。

よく、「SPFって時間を表す基準だから短い時間外に出るだけなら数値が低いものでも大丈夫」という説明を見かけますが、個人的にはその説明はちょっとどうかなと感じています。

なぜなら、

  • SPF50の場合は12時間30分かけて肌が赤くなってしまうくらいの紫外線は通す
  • SPF30の場合は7時間30分かけて肌が赤くなってしまうくらいの紫外線は通す

という計算になるわけで、単純に紫外線の透過率の違いとして捉えるべきだと思うからです。

なので、紫外線の強い季節や日差しが強い日などは、短い時間であっても必要に応じて紫外線カット率の高いものを使用するべきだと考えます。(肌の強さとの関係は後ほど)

また、汗などで落ちてしまった場合はこの限りではありませんので、その場合も注意が必要ですね。

日焼け止めのSPFとPAの違い

上の項目ではSPFの数字を例に挙げて説明をしましたが、ではPAとは何を表す基準なのでしょうか?

実は、PAもSPF同様に紫外線をどれだけカットできるのかを表す基準です。

では何が違うのか?それは、カットする紫外線の種類です。地上まで届く紫外線の種類は2種類あるのですが、SPFとPAはそれぞれカットする紫外線の種類が異なるというわけです。

SPFは紫外線B波をカットする基準

SPFは、地上まで届く紫外線のうちB波に対するカットの度合いを表す基準です。数字が大きいほど、その効果は高まります

紫外線B波は波長が短くエネルギーが強いという性質を持っています。そのため、表皮に対して大きなダメージを与えます。いわゆる肌の表面を赤くする作用のある紫外線ですね。

B波を浴びた肌の細胞は炎症を起こし、その炎症が刺激となってメラニン色素が増加します。日焼けをして肌が赤くなったりその後に黒くなったりするのは、この紫外線B波による作用だということです。

長期的に見ると、増えすぎたメラニン色素はシミやそばかすといった色素沈着の原因になりますし、強いエネルギーによって損傷を受けた表皮は皮膚がんを発症するリスクも高まります。

PAは紫外線A波をカットする基準

PAは、地上まで届く紫外線のうちA波に対するカットの度合いを表す基準です。+の数が多いほど、その効果は高まります

紫外線A波は、波長が長くエネルギーが弱いという性質を持っています。そのためB波のように肌を焼いて赤くすることはありませんが、その影響は肌の奥深く(真皮層)まで達し、コラーゲンやエラスチンといった成分にダメージを与えます

そのため、長期的に見るとA波はしわやたるみといったいわゆる光老化の原因になります。

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SPFとPAの数値の高さが及ぼす肌への影響!どんな目安で選ぶべきか

上で挙げたような肌に対する紫外線の悪影響を見ると、無条件にSPFもPAもとにかく数値が高いものを選ばなくちゃ!っていう気持ちになりますよね^^;

確かに、紫外線による肌へのダメージを考慮すれば、SPFの値もPAの値も高いに越したことはありません。ですが、ここで忘れてはいけないのが日焼け止めに含まれる成分が肌に及ぼす悪影響です。

そもそもなぜ日焼け止めを塗るとA波やB波といった紫外線をカットできるのかというと、日焼け止めには以下の成分が含まれているからです。

紫外線吸収剤
紫外線を吸収することで肌に紫外線が届くのを防ぎまず。主な成分は、t-ブチルメトキシジベンゾイルメタンメトキシケイヒ酸エチルヘキシルオキシベンゾン-3など。

紫外線をカットする力が強く使い心地が良い反面、紫外線を吸収する際に化学反応を起こすため、肌への負担は非常に大きくなります。

紫外線散乱剤
紫外線を反射させることで肌に紫外線が届くのを防ぎます。主な成分は、二酸化チタンや酸化亜鉛など。

紫外線吸収剤のように化学反応を起こさないため、肌への負担は軽くて済みます。ただし、その分紫外線のカット率が落ちるのと、使用感が悪く白浮きが起こりやすくなります。

これらの特徴を考えると、紫外線吸収剤って諸刃と言えますね。SPFやPAの値が高い日焼け止めには、ほぼ例外なく紫外線吸収剤が含まれていますが、場合によっては紫外線吸収剤による肌ダメージが紫外線による肌ダメージを上回ってしまうことも考えられます。

かといって、紫外線吸収剤フリーにこだわり過ぎるのも危険です。私の感覚では、炎天下の海水浴など紫外線が明らかに強烈な状況では、紫外線吸収剤による肌へのダメージよりも紫外線そのもののダメージの方が大きく感じます

ですので、普段使いはなるべくノンケミカル・紫外線吸収剤フリーのオーガニック日焼け止めを使い、ここぞという時に紫外線吸収剤入りのSPF・PA共に高めのものを使用するようにしています。

ちなみに、SPF・PA共に高めのものを使用する環境って当然汗をかくので、ウォータープルーフタイプのものでないと汗で流れてしまい、せっかくの効果が台無しになってしまいます。

ただ、ほとんどのウォータープルーフタイプの日焼け止めって専用クレンジングが必要です。その分、肌に負担はかかるし何より手間。この部分を解消しているのがPOLAのホワイティシモUVブロックシールドホワイトで、ウォータープルーフなのに専用クレンジングが不要なので、使い勝手もいいし肌への負担も極力抑えられています。


シールドホワイト公式HP
私は飲む日焼け止めで内側からの紫外線ケアをしつつ、このホワイティシモUVブロックシールドホワイトと、HANAオーガニックのウェアルーUVを場面によって使い分けるようにしています。

飲む日焼け止めにSPFとPAの表示がない理由

ちなみに、最近話題の飲む日焼け止めですが、飲む日焼け止めにはSPFやPAといった表示はありません。

これは効果の発揮の仕方を考えると明らかで、

  • 通常の日焼け止め=紫外線が肌に届かないようにする
  • 飲む日焼け止め=紫外線による肌ダメージを軽減する

といった違いがあるためです。

飲む日焼け止めに紫外線をカットする力があるわけではないので、その点は勘違いしない様に注意が必要です。あくまで、ダメージの軽減が目的になります。

逆に言うと、飲む日焼け止めと通常の日焼け止めは併用できるということ。特に、肌が弱くて強めの日焼け止めを塗るのがきつい方や、強めの日焼け止めを塗っていても不安になるくらいのものすごい日差しの中で肌を出さなければいけない場合などは、併用することで体の内側と外側の両方から紫外線ケアをすることが可能になります。

飲む日焼け止めについての詳細は、こちらの記事でまとめています。

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まとめ

日焼け止めを選ぶ時って、意外と何を基準にしたらいいのかが分かりにくかったりしますよね。

紫外線からのダメージを防ごうとすると日焼け止めの成分からダメージを受けやすくなりますし、その逆もまたしかりです。

ケースバイケースでうまく使い分けをしながら、肌を守っていきましょう!

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