紫外線から肌を守るために、様々な日焼け対策を行うことは今や常識になりました。肌に直接紫外線が当たるのを防いだり、しっかりと日焼け止めを塗ったり…。
ですが、意外と忘れられがちなのが目の日焼け対策です。
意識されている方でも、行っているのは日差しがまぶしいなと感じる日にサングラスをかけるくらいではないでしょうか?中には肌への日焼け対策は万全にしているのに、目に関しては全く無頓着という方もいらっしゃるかもしれません。
実は、目の日焼けの症状は目だけにとどまらず、全身に影響を与えるんです。肌の美白対策はしっかりと行っているのに黒ずみやシミがなかなか良くならないという方は、一度目の日焼け対策を意識する必要があります。
かといって、一概に色の濃いサングラスをして紫外線から目を守ればいい!というわけではありません。実は逆効果を生んでしまうリスクがあるんです。
今回は、目の日焼け対策の必要性と正しい対策法についてまとめています。ぜひ参考にしていただき、目の健康と肌の美白の両方を手に入れてくださいね!
1.目の日焼けの症状は目だけじゃない!全身の黒ずみの元って知ってた?
4.目の日焼け対策③飲む日焼け止めで内側からも紫外線対策を!
目の日焼けの症状は目だけじゃない!全身の黒ずみの元って知ってた?
目の日焼けの症状は、大きく分けて以下の2つに分類できます。
- 目の症状
- 全身のメラニン色素の増加
それぞれを掘り下げていきましょう。
目の日焼けが原因で現れる目の症状
日焼けが原因で生じる目の症状には、以下のようなものがあります。
紫外線角膜炎
紫外線による目の急性症状で、多くの方に見られます。症状は以下の通りです。
- 目が痛い
- 目が充血する
- 涙が出てくる
- 目に異物感を感じる
- いつもよりまぶしく感じる
日差しの強い日にサングラスをかけずに外にいると、目が痛い・充血するといった症状を感じることがありますが、あの症状は紫外線によって目がダメージを受けたことが原因です。
急性のため、通常の皮膚の日焼け同様、基本的には1~2日で症状は落ち着きます。
翼状片
仕事がら、紫外線の強い地域で慢性的に紫外線を目に浴び続けると発症しやすい障害です。
白目の鼻に近い部分から半透明の膜状のもの(毛細血管・膠原繊維が増殖したもの)が、瞳孔に向かって翼状に伸びてくる症状です。
白内障
白内障と長期間の紫外線の関係も深いものがあります。
目の水晶体が濁ってしまうのが白内障の症状ですが、紫外線によるダメージが水晶体の濁りを促進してしまうと考えられています。
目の日焼けが黒ずみやシミの原因に?全身のメラニン色素が増加
ここまでは、紫外線による目そのものの健康被害について触れてきましたが、美容面を考えると目の日焼けが全身に与える影響も見過ごせません。
私たちの肌には、紫外線が当たるとその刺激から肌を守るためにメラニン色素を増やす働きがあります。このメラニン色素が残ってしまったのが黒ずみやシミの正体なので、その予防のために私たちは必死に肌の日焼け対策をしています。
ですが、恐ろしいことに目が日焼けをすると、直接紫外線が当たっていない肌のメラニン色素も増加してしまうんです。
実は恥ずかしながら、私も最近までそのことに無知でした。日に当たっていないデリケートゾーンが黒ずむのはなんでだろう?なんて思っていたくらいです^^;
関連記事⇒デリケートゾーンの黒ずみ解消には市販のクリーム?皮膚科?デリケートゾーンのメラニン色素が増加してしまう理由は、紫外線以外にも摩擦や加齢といった要因があるので一概には言えませんが、学生時代に陸上部で炎天下のもと走っていましたし、普段サングラスをする習慣がなかったのも大きな要因だったのかもしれません。
目が日焼けすると脳の下垂体からメラニン色素を作る命令が出る
では、なぜ目が日焼けすることで全身のメラニン色素が増加してしまうのでしょうか?その理由は脳の働きと関係があるようです。
以下は、以前朝日新聞に記載された内容です。
肌は紫外線を直接浴びなくても目で受けるだけで日焼けするという実験結果を、大阪市立大の研究チームがまとめた。これまで日焼けは、皮膚が紫外線に反応してメラニン色素を作り、日があたった部分だけが黒くなるとされていた。チームは、美白には肌を覆うだけでは足りずサングラスも必要、とみている。
同大学医学部の井上正康教授(生化学)らは 、マウスを3群に分け、紫外線を
1、あてない
2、耳の皮膚だけにあてる
3、目だけにあてる
-の各群でメラニン色素のでき方を見た。すると、3のマウスの耳にも、2と同じ量のメラニン色素ができていた。3のマウスで、瞳孔を調節する三叉神経を切った場合は1のマウスと同様、メラニン色素は1のマウスと同様、メラニン色素はできなかった。
チームは、目が紫外線を受けると、三叉神経を通じて下垂体に「体に悪い紫外線が来たぞ 」という情報が伝わり、下垂体が「メラニン色素を作れ」と指示して皮膚が黒くなる、と見ている。
井上教授によると、紫外線は目に見えなくても角膜に細かな炎症を起こす。この炎症の刺激を受けて、紫外線から身を守るため、全身の皮膚にメラニン色素を作らせるようになっているらしい。
紫外線による目のダメージが全ての始まりというわけですから、その対策は
- いかに紫外線から目を守るか
- いかに紫外線による目のダメージを軽減するか
という2点に集約されますよね。具体的な3つの方法を以下にまとめましたので、参考にしてください。
目の日焼け対策①サングラスは色に注意
目の日焼け対策として一番最初に思い浮かぶのはサングラスをかけることだと思います。
そして、サングラスをかけることは目の日焼け対策として非常に有効ではあるのですが、同時に注意点もあります。具体的には以下の2点を満たすものを選びましょう。
目の瞳孔が開くと、結果的に多くの紫外線を取り込んでしまうことになり、その分紫外線のダメージを多く受けてしまいます。
サングラスには紫外線カット率(数字が大きい方が良い)、あるいは紫外線透過率(数字が少ない方が良い)という記載がされていることが多いので、それらの数字はしっかりとチェックするようにしましょう。
目の日焼け対策②UVカットされたコンタクトで瞳を守る
日差しがすごく強くて見るからに紫外線が強い時はサングラスをかけるけど、大してまぶしくない時はサングラスをかけないという方も多いと思います。
元々、日本人は瞳の色が黒い(=瞳のメラニン色素が多い)ので、まぶしさを感じにくいので無頓着になりやすいのですが、実際はまぶしいと感じていない時でも紫外線をかなり浴びていると認識した方がいいです。
サングラスをかける習慣のない方、重要性は分かっているけど面倒臭くなってしまう方などは、UVカットが施されたコンタクトレンズを利用しましょう。
普段からコンタクトレンズを使用している方でしたら、UVカットが施されているものに変えるだけで目の紫外線対策ができます。
通販なら処方箋が不要でコンタクトレズを購入することができますし、金額的にもリーズナブル。販売サイトの検索窓に「UV」と入力するだけで、UVカットされたコンタクトレンズの一覧が確認できます。
カラコン派の方も、同じく検索窓に「UV」と入力すればUVカット済みのものが確認可能です。
目の日焼け対策③飲む日焼け止めで内側からも紫外線対策を!
サングラス・コンタクトレンズは、どちらも紫外線が目に届かないようにするための対策です。
もう一つの、紫外線による目のダメージを軽減する対策は飲む日焼け止めです。飲む日焼け止めは紫外線による細胞のダメージを軽減してくれますが、それは目に対しても同様。目が受けた紫外線ダメージの軽減が期待できます。
先ほども確認したように、身体のメラニン色素が増加してしまう原因は紫外線による目のダメージを脳が感知することですので、受けてしまったダメージを軽減する飲む日焼け止めは、内側からのケアとして非常に有効です。
サングラスとコンタクトレンズで外側から、飲む日焼け止めで内側からケアしてあげることで相乗効果が期待できます。
※飲む日焼け止めって何?という方は、こちらの記事でまとめていますので参考にしてください。
関連記事⇒飲む日焼け止めを比較!国産とヘリオケアはどちらがおすすめ?飲む日焼け止めは、メカニズム的に目だけでなく全身の紫外線ダメージに効果的で、近年その知名度も急上昇中です。日本製の商品もどんどん発売されてきていますし、もはや日差しの強い時期の定番アイテムと言って良いのではないでしょうか。
もしも目が日焼けしてしまった時の対処法
上で紹介した3つの方法を方法を組み合わせれば、目の日焼けを防げないということはないと思います。ですが、対策を怠ってしまうと当然紫外線のダメージを受けてしまいます。
その場合は急性の症状が出ます。すでに紹介したような、目が痛い・目の充血といった症状ですね。
そういった場合の対処は、基本的には肌の日焼け直後の対処と共通です。ですので詳細はこちらの記事を参照してください。
関連記事⇒日焼け後72時間以内のアフターケアで痛み・赤みの対処とシミの予防を!上記の記事を参考にしていただき、以下の方法で紫外線によるダメージで発生してしまった目の炎症を回復させましょう。
- 濡れタオルなどで目を冷やす
- 目薬を差す
目薬は、紫外線による目のダメージ用のものも発売されていますので、そういったものを利用するようにしてください。そのうえで、しっかりと目を休めてあげることが回復への近道です。
また、飲む日焼け止めが手元にあるのならば、日焼けをしてしまった後からでもいいのでぜひ服用するようにしましょう。
まとめ
目の日焼けは、目そのものの健康と肌の健康の両方に影響を与えてしまいます。
今日はそんなにまぶしくないから大丈夫♪と甘く見るのではなく、きちんと対策をしていきましょうね!