あなたが最近、なかなか疲れが取れないなと感じているなら、その原因は脳疲労かもしれません。
疲労という言葉を聞くと、体や筋肉の疲労のことを連想する方が多いと思いますが、実は脳が疲労しているという状態の方ってとても多いんです。
今回は、
- 脳疲労とはどんな疲労でどんな症状が出るのか?
- 脳疲労の原因とメカニズム
- 脳疲労の回復方法
についてまとめました。
チェック項目に当てはまる方は、脳が疲れている可能性がありますので要注意です!
脳疲労とは?どんな症状?
実は疲労は、中枢性疲労と末梢性疲労の2種類に分類できます。
脳疲労の症状
中枢性の疲労である脳疲労が起こると、様々な症状が現れます。以下の様な症状が多く見られたら、脳疲労を疑ってみましょう。
- 夜中に目が覚める
- 疲労感が抜けない
- 食事がおいしく感じられない
- 考えがまとまらない
- イライラする
- 不安感が強くなる
脳疲労の原因とメカニズム
では次に、脳疲労が起こる原因とそのメカニズムについて説明したいと思います。
一般的に脳疲労の原因とされているのは、以下の二つです。
- 脳の栄養不足
- 大脳新皮質と大脳辺縁系のバランスの乱れ
1、脳の栄養不足
ここでいう脳の栄養とは、セロトニンという神経伝達物質の事を指します。
セロトニンは脳内で神経伝達物質として働き、充分な量のセロトニンが脳内にある場合は、幸福感が増し、精神の安定性が増すことから、「幸福ホルモン」とも呼ばれています。
逆に、不足すると不安感や気分の低下、攻撃性が増すなどといった症状を示します。また、セロトニンが不足した状態では疲労感が増し、増加すると意欲が増すことから、セロトニンの不足と脳疲労には密接な関係があると言われています。
2、大脳新皮質と大脳辺縁系のバランスの乱れ
大脳は「理性を司る大脳新皮質」と、「本能を司る大脳辺縁系」の二つに分けることが出来ます。通常、外部からの情報や刺激に対しては大脳新皮質がその処理を担当し、内部からの生理的な欲求に対しては大脳辺縁系がその処理を担当しています。
ところが、あまりに多くの情報や外部ストレスがかかってくると、大脳新皮質はその処理に追われ、「本当は休みたい」という大脳辺縁系の欲求が無視されてしまいます。
自律神経の中枢である間脳は、両者の相反した要求(「働け!働け!」vs「休みたい!休みたい!」)に板挟みになり、その結果として自律神経のバランスが崩れてしまうんです。
自律神経系のバランスが崩れると、その影響は免疫系やホルモン系にもおよび、先に挙げたような症状が現れてしまいます。
こちらの記事でも触れた疲れているのに眠れないという症状も、一種の脳疲労と言えますね。
関連記事⇒疲れてるのに眠れない・・・その原因と対策は?脳疲労の回復方法
では、脳の疲労を回復させるにはどうすればよいのでしょうか?脳疲労の回復方法も、以下の2つに分けられます。
- セロトニンを増加させる
- 外部からの過剰な情報をシャットアウトし内面の欲求に耳を傾ける
1、セロトニンを増加させる方法
脳内のセロトニンを増加させるには、以下の方法が効果的です。
- トリプトファンを多く含む食材を摂る
- ビタミンB群を摂る
- セントジョーンズワートなどのハーブを摂る
- 単純動作の有酸素運動を行う
- マッサージを受ける
順番に整理していきたいと思います。
トリプトファン&ビタミンB群
セロトニンは、必須アミノ酸の1種であるトリプトファンを元に、ビタミンB群などの働きによって合成されます。
脳内で利用されるセロトニンは脳内で合成される必要があるため(トリプトファンは脳と身体を隔てる門を通れるが、セロトニンは通れないため)、トリプトファンの状態で摂取する必要があります。
トリプトファンを多く含む食材は、
- 乳製品
- 大豆類
- 赤身の魚類
- ナッツ類
- 卵類
などです。
今は様々な睡眠系のサプリメントが発売されていますが、脳疲労の症状がある場合は、睡眠サプリを選ぶ基準としてトリプトファンがしっかりと含まれているかを確認しましょう。
セントジョーンズワート
軽度のうつ状態に効果が認められるセントジョーンズワートというハーブには、脳内のセロトニン濃度を増やす作用があることが確認されています。
ただし、セントジョーンズワートはヨーロッパでは薬としてに使用されるほど強い作用と副作用のあるハーブです。使用する際は、他の医薬品との併用は避けましょう。
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リズミカルな反復運動
動作が複雑ではなく(頭で考える必要が無く)、軽めでリズミカルな反復動作を伴う有酸素運動を行うことでもセロトニンの増加が認められています。
ジョギングやウォーキング、サイクリング、水泳など、動作が複雑でない運動をゆっくりとしたペースで行うようにしましょう。
マッサージ
マッサージにはストレスホルモンであるコルチゾールを減少させ、セロトニンを増加させる働きがあることが実験結果より認められています。
自分で行いやすいヘッドマッサージも非常に有効です。
2、大脳新皮質と大脳辺縁系のバランスを取る方法
- 外部からの情報をシャットアウトする
- 内なる欲求に耳を傾ける
原則はこの2点です。外部からの情報をシャットアウトすることで大脳新皮質をクールダウンさせ、内なる欲求に耳を傾けることで大脳辺縁系とのバランスを取り戻します。
外部からの情報をシャットアウトするために、携帯電話の電源を切って旅行に出かけたり、内なる欲求に声を傾けるために「やりたくない」「休みたい」「つかれた」といった声を甘えと取らずに肯定してあげましょう。
普段頑張っているご褒美に、美味しい食事やエステ、マッサージなどの欲求に耳を傾けてあげるのも有効です。
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まとめ
脳疲労という概念てあまり広がっていないので、自分の脳が疲れているという自覚を持っている方って少ないと思います。
ですが、特にオフィスワークをされている方は身体の疲労と脳の疲労のバランスが崩れ、圧倒的に脳が疲れているという状態になりやすいです。
記事内で触れた症状のチェック項目に多く該当された方は、今回まとめた対策を試しに実行してみてください。
私も脳が疲れてくるとイライラや不眠という形で症状に現れるので、その際はトリプトファンを多く含む睡眠サプリを利用したり、マッサージを受けるなどしてケアをしています。
ストレス社会を上手に生き抜くためにも、脳疲労のメンテナンスを怠らないようにしたいですね。
【睡眠サプリの上手な利用方法】
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