夜勤の健康への影響は?睡眠障害を避けるための睡眠の取り方

夜勤・昼勤を繰り返す交代勤務。24時間眠らない国になった日本にとって、いまや珍しくない働き方となりました。

でも、夜勤によって健康に影響はないのでしょうか?

今回は、夜勤が続いたり、夜勤と昼勤を繰り返したりすることで起こり得る睡眠障害についてまとめています。

睡眠障害を避けるための睡眠のとり方にも触れていますので、夜勤や交代勤務をされている方はご自身の健康管理のためにも参考にしていただければ幸いです。

1.夜勤や交代勤務の健康への影響は?
1-1.夜勤や交代勤務の長期的な健康への影響
1-2.夜勤や交代勤務の短期的な健康への影響

2.夜勤や交代勤務で睡眠障害が起こりやすいのはなぜか
2-1.睡眠リズムを無視して寝なくてはいけない
2-2.太陽を浴びることが少ない

3.夜勤が多い方におすすめの睡眠の取り方
3-1.帰宅時にはサングラスを着用する
3-2.帰宅後なるべく早く寝る
3-3.音と光をシャットアウトする
3-4.睡眠サプリを上手に利用する
3-5.光で目覚める目覚まし時計を使用する

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夜勤や交代勤務の健康への影響は?

一般的に「夜勤は身体に悪い」「夜勤は身体がおかしくなる」と言われがちです。夜勤と昼勤を繰り返す交代勤務も、同じように「身体に負担はかからないの?」という目で見られることがしばしばあります。

夜勤や交代勤務の健康への影響は実際の所、どのくらいあるのでしょうか?

夜勤や交代勤務の長期的な健康への影響

まずは、長期的な健康への影響です。

10年以上交代勤務などが続くと、生活習慣病がんなどに罹患するリスクが高まるとされています。また、10年未満でも5年以上の場合は糖尿病高脂血症のリスクも高まります。

夜勤や交代勤務の短期的な健康への影響

また、短期的に見てみると、わかりやすい健康への影響としては眠気睡眠障害が挙げられます。

実際、夜勤の時に眠気をこらえながら仕事をした経験もあるのではないでしょうか?眠気をこらえながらの仕事となれば、集中力が低下するため事故なども起こりやすくなるという二次的な影響も発生します。

このように、夜勤というものは人間の体に対して無理をかけ、健康に影響を及ぼすものであるという理解をしておく必要があります。

とはいえ、人によっては全くこれらの影響が出ないと言う人もいれば、一晩勤務しただけでもう無理!という人がいるのも事実です。この側面を見ると、夜勤や交代勤務の健康への影響は体質によって左右されるとも言えます。

夜勤や交代勤務で睡眠障害が起こりやすいのはなぜか

短期的な健康への影響として睡眠障害が挙げられますが、ある意味、長期的な健康被害はの原因はこの睡眠障害を積み重ねた結果である可能性も大きいですよね。

ということは、夜勤や交代勤務における睡眠障害を極力起こさないように工夫をすることで、短期的な健康はもちろん、長期的な健康面においてもプラスの作用をもたらすと考えられます。

そういった観点から夜勤や交代勤務者の睡眠障害対策を考えていきたいと思いますが、まずはどうして夜勤や交代勤務を行っている方たちに睡眠障害が起こりやすいのかといった原因について整理をしておきたいと思います。

夜勤勤務の人のうち、約2割の人が睡眠障害になると言われていますが、その原因は大きく分けて以下の2つ。

  • 睡眠リズムを無視して寝なくてはいけないこと
  • 太陽を浴びることが少ないこと

この二つについて掘り下げていきましょう。

睡眠リズムを無視して寝なくてはいけない

「睡眠リズムを無視して寝なくてはいけないこと」というのは、人間の体温変化のリズムと睡眠の関係が原因となっている問題です。

通常、私たちの体は夜寝る前になると体温が下がり始めます。実際、身体の深部体温が低下した時に私たちの体は眠気を感じるようにできているのです。

しかし、夜勤の場合は眠るのは朝からお昼間にかけてになってしまうため、本来だと体温が上昇しているタイミングで睡眠に入らなければならなくなります。

こうなると、眠ることはできるのですが、夜に眠るのと比べて睡眠の効率が悪くなってしまいます。より深い睡眠である、ノンレム睡眠が現れにくくなるのです。

太陽を浴びることが少ない

一方「太陽を浴びることが少ないこと」というのもまた、人間の睡眠サイクルと深く関わっています。

人間の身体は昼間に日光を浴びることで、セロトニンという物質が作られます。これが身体の中で睡眠を誘発するホルモンであるメラトニンに変換されることで、眠気が促されるという仕組みになっています。

夜勤で仕事をしている場合、太陽が出ている間は眠っていますから、必然的にセロトニンを作るための日光量が足りません。そうなると、メラトニンの分泌量自体が減ってしまうため、寝付きが悪くなったり、すぐに目が覚めてしまうといった症状が出てきてしまうのです。

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夜勤が多い方におすすめの睡眠の取り方

では夜勤が多い方にはどんな睡眠の取り方がおすすめなのでしょうか?

帰宅時にはサングラスを着用する

通常であれば、日中に日光の光を浴びることで夜眠るタイミングでメラトニンが分泌され、スムーズな入眠が起こるのですが、光を浴びるタイミングが寝る時間に近ければ近いほど逆にメラトニンの分泌が阻害されてしまいます。

よく、寝る前にスマホの画面を見たり部屋の電気を明るくすると寝付けないと言われますが、それはスマホのブルーライトや室内の光がメラトニンの分泌を阻害してしまうからです。

夜勤の場合は帰宅時に日光を浴びる可能性が高いため、何の対策もしていないと寝る直前に強い光を浴びて寝られなくなってしまいます。

そういった事態を避けるためにも、帰宅時のサングラスを着用は必須です。

帰宅後なるべく早く寝る

絶対にオススメなのが、帰宅したらなるべく早めに寝るということ。

先ほど述べた人間の体温サイクルでは、昼に近づけば近づくほど眠りにくくなっていきます。そしてもちろん、睡眠効率も悪くなります。

ですので、夜勤明けの場合、家についたらとにかく早く寝ることが大事なのです。

音と光をシャットアウトする

また、日中に寝なければいけない場合のコツとして、周りの音と光をシャットアウトするグッズを使うのも効果的です。

耳栓アイマスクをつけると、外からの刺激を遮断できるので、より効率的な睡眠を得ることができます。

睡眠サプリを上手に利用する

睡眠サプリを上手に利用するというのも一つの方法です。眠れないからと睡眠薬に頼ってしまうよりも、まずは副作用や常習性のないサプリから試してみるのが安全かと思います。

ただし、睡眠サプリによって配合されている成分が異なりますので、自分にとって必要な成分がきちんと含まているかを判断して商品を選ぶ必要があります。

  • 入眠時の体温調整⇒グリシン
  • メラトニンの合成促進⇒トリプトファン

夜勤を含む交代勤務が原因の不眠の場合は、これらの成分を多く含む睡眠サプリから試してみてください。

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光で目覚める目覚まし時計を使用する

夜勤が続いても寝るべき時間にしっかりと寝るためには、睡眠導入時にしっかりとメラトニンが分泌している必要があります。

本来、夜の時間帯にメラトニンがしっかりと分泌されるには、朝や昼の時間帯にしっかりと日の光を浴びる必要があります。

ですが、夜勤の場合は起床直後の日光を浴びる時間が極端に少なくなりがちです。

それを補うために、起床時に人口的なライトをしっかりと浴びれば、目覚めをよくすると同時に、睡眠導入時のメラトニンの分泌を促進することが可能になります。

今は音ではなく光で起きる目覚まし時計が発売されていますので、特に寝起きが辛い場合は検討してみてはいかがでしょうか。


81%の人が朝が楽になったと回答した光目覚ましinti(インティ)

まとめ

単純に夜勤や交代勤務の時間に合わせて寝て起きるだけでは、身体本来のリズムを狂わせてしまってどんどん睡眠の質が落ち、睡眠障害へと発展してしまうケースも多いです。

私たちの体のリズムや睡眠サイクルをしっかりと理解して、それらを逆手にとった工夫をすることが大切になります。

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