お手軽な虫歯予防として認知度の高いキシリトール。ガムのCMで認知度がかなり高まりましたので、キシリトールという言葉を聞いたことが無い方はいないと思います。
でも、実際にキシリトールがどれくらい虫歯予防に効果があるのか、特に子供の虫歯予防として従来から利用されているフッ素やシーラントと比較してどのような特徴があるのあるのか、はっきりとご存知の方は少ないのではないでしょうか?
今回は、そのあたりについてまとめました。
子供の虫歯予防にキシリトールは有効?
まずは子供の虫歯予防という観点から見たキシリトールの有効性についてです。
いくつかの条件を満たす必要がありますが、結論から言うとキシリトールは虫歯予防に有効です。研究機関によって数字は異なりますが、30~80%虫歯の発生を防ぐ効果が報告されています。
フッ素が30~40%、シーラントが60~70%の抑制率ですので、キシリトールにも同等かそれ以上の効果が期待できるということですね。
関連記事⇒子供の虫歯予防にフッ素は有効?保険は?費用は?危険性は?
虫歯予防にキシリトールが効果的な理由
では、キシリトールにはなぜそこまでの虫歯予防効果があるのでしょうか?
その理由は主に以下の3つです。
唾液の分泌を促進する
まず、キシリトールは甘味料の一種ですので、口の中に入ると味覚を刺激して唾液の分泌を促します。唾液の量が増えることで虫歯菌が洗い流され、間接的に虫歯菌の数を減らすことにつながるということですね。
虫歯菌の数を減らす
キシリトールには、唾液の分泌による洗い流し以外にも虫歯菌の数を減らしてくれる作用があります。その作用は、虫歯菌の餓死です。
そもそも虫歯とは、虫歯菌が酸を作りだし、その酸が歯を溶かしている状態のこと。ですから、虫歯菌が死んでしまえば酸を作り出す天敵がいなくなるわけで、その分虫歯になりにくくなります。
そして、そんな虫歯菌のエネルギー源は糖類ですが、キシリトールは糖類ではないため虫歯菌のエネルギー源になりません。
そのため、日常的にキシリトールを取り込んでいる虫歯菌はエネルギー不足になり、死んでしまうわけです。
キシリトールが虫歯菌を減らす理由が虫歯菌の”餓死”だとは、ちょっと驚きですよね!
※虫歯菌の数をさらに減らす習慣として、虫歯菌除去専用の歯磨き粉・ブリアンを使用する方法もあります。
口の中の虫歯菌を除去する目的で考案された歯磨き粉ですので効果大ですし、子供が好きなイチゴ味のため、比較的嫌がらずに歯磨きをしてくれます。
関連記事⇒ブリアン歯磨き粉は子供の虫歯予防とお母さんのストレス解消に効果大歯の再石灰化を促進する
キシリトールが唾液の分泌を促すという点はすでに述べましたが、その結果プラークからカルシウムが溶け出して、口の中のカルシウム濃度が上がります。
このカルシウムとキシリトールが結びつくことで再石灰化が促進され、歯が強くなっていくというわけです。
子供の虫歯予防目的のキシリトールはガム?タブレット?
ここまでキシリトールの有効性やその理由について説明してきましたが、では子供の虫歯予防の観点から、キシリトールをどのように摂取すれば良いのでしょうか?
まず、一番理想的なのはガムでの摂取です。
ガムを長時間(20分くらい)噛み続けることで、長時間キシリトールが口の中にある状態を作り出すことが可能になります。朝昼夜の歯磨き後と就寝前にキシリトールガムを噛むというのが、理想的なキシリトールの摂取方法です。
もし、まだお子さんが小さくてガムが噛めない場合は、子供向けのキシリトール配合タブレット(飴)を利用が推奨されています。ガムと同じタイミングでなめさせてあげましょう。
キシリトールを選ぶ際の注意点
キシリトール配合のガムやタブレットは気軽に購入できますが、キシリトール配合と書いてあればどれでも良いというわけではありません。
虫歯予防という目的で利用する場合の絶対外せないポイントを以下にまとめました。
- キシリトールの含有率が50%以上であること
- 糖質が0%であること
- クエン酸や果汁が含まれていないこと
以上の3点に気を付けます。
キシリトールは炭水化物に属しますので、成分表を確認してキシリトールの含有量が炭水化物の半分以上であればOKです。
糖質やクエン酸・果汁に関しては、成分表に記載がないことを確認しましょう。
歯医者さんでしか買えないキシリトール製品
実は、キシリトールガムやキシリトールタブレットには、歯医者さんでしか購入できない歯科医院専売品というものが存在します。
【あす楽】【キシリトール100%は歯科専売品だけ】ロッテ キシリトールガム ボトルタイプ 90粒×4本セット【02P05Nov16】
こちらの商品のキシリトール含有率はなんと100%!
費用も1か月分で1000円前後ですので、しっかりとした効果を期待したい方は歯医者さんでの購入をおススメします!
まとめ
知名度抜群のキシリトールですが、ガムやタブレットで気軽に取れるのがありがたいですね。
単独でも虫歯予防効果はありますが、歯科医で処置してもらうタイプのシーラントやフッ素塗布と併用も可能です。
相乗効果で虫歯予防率もさらに高まりますので、ぜひ子供の歯磨き後の習慣にさせましょう!
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