東日本大震災以降、日本各地で地震の頻度がとても上がっています。
マグニチュード9クラスの巨大地震が起こった後は、4年以内に近隣の火山が噴火する確率が非常に高いと言われ、日本の富士山の噴火もまことしやかに囁かれています。
今回は、そんな富士山の噴火について、
- ズバリいつ起こるのか?
- 富士山の噴火周期について
- 噴火の前兆と噴火した場合の被害の想定
についてまとめました。
富士山の噴火はいつ起こる?
先ほどマグニチュード9クラスの巨大地震と近隣火山の噴火の確立について少し触れましたが、実は1950年以降に起こったM9クラスの地震は全部で7回。
うち、東日本大震災以外の6つの地震に関しては、全て近隣の火山で噴火が起こっているというデータがあるんです。
さらに、3.11で最もダメージを受けたのは、富士山直下の火山帯であったという観測データも存在します。
ここから読み取れることは、2015年内に富士山の噴火が起こる可能性はかなり高いということ。ちょっと怖い予想結果ですね。。
富士山の噴火周期から次の噴火は予測可能?最後に起きたのはいつ?
近場でM9クラスの巨大地震が発生という条件からは、2015年以内という恐ろしい予測結果が出ました。
では次に、富士山の噴火周期に規則性があるのか、あるならば周期はどれくらいなのか、といった点から考察してみたいと思います。
まず、富士山の過去の噴火履歴を見てみましょう。
- 781(天応元)年
- 800~02(延暦19~21)年
- 864~66(貞観6~7)年 ▲大規模:噴火
- 937(承平7)年
- 999(長保元)年
- 1033(長元5)年
- 1083(永保3)年
- 1435または1436(永享7)年
- 1511(永正8)年
- 1707(宝永4)年 ▲大規模:噴火
参考文献:気象庁データ
今回懸念されているのは大規模な噴火ですので、864年~866年の貞観噴火と1707年の宝永噴火が周期を考える上で参考にするべき対象になりますね。
そして、この二つの噴火の周期は約800年ほど。
これを最後の大噴火である宝永噴火の年号に足すと、次の富士山の噴火は西暦2500年頃ということになります。
先ほどの2015年とは異なり、大分楽観的に考えられますね。
ただし、二つの大規模噴火の間隔が800年だったという1点から、周期を800年として良いのかという懸念は残ります。
また、宝永噴火以来300年間、小規模な噴火が一度も起こっていない点も気がかりです。
小規模の噴火も含めた周期で考えると、近い将来、小規模・中規模の噴火が起こる可能性はかなり高いのではないでしょうか?
富士山の噴火の前兆と予想される被害は?
さて、実際に宝永噴火級の大規模な噴火が富士山で起こった場合、どのような前兆があり、予想される被害のシナリオはどんなものになるのでしょうか?
大規模噴火の前兆
大規模噴火の一般的な前兆を順番に挙げると、以下の通りです。
- 大規模地震が発生
- 火山直下が震源の低周波地震が発生
- 火山直下が震源の有感地震が発生
- 噴火
前回の大規模噴火である宝永噴火の際も、同じ年に大規模地震である南海・東海地震が発生しています。
大規模地震が起こると、その影響で火山の下のマグマが刺激され、火山直下を震源とする低周波地震(人間が感じない程度の地震)が起こり、その後人間が感じる地震が起こる様になります。
その後に噴火という流れなのですが、低周波地震が観測されてから噴火までの期間は1ヶ月と言われています。
近年、富士山の低周波地震が断続的に観測されているのも、噴火が囁かれる一因になっています。
富士山の大噴火で予想される被害
では、実際に富士山が大噴火を起こした場合、どのような被害が予想されるでしょうか?
ここでは、富士山が宝永噴火クラスの大噴火を起こしたケースを想定して、被害をシミュレーションしてみたいと思います。
富士山の大噴火によって首都圏にもたらされるのは、大量の火山灰です。
宝永噴火の際には江戸の5cmもの火山灰が降り注いだという記録があり、東京から千葉一帯にかけての地域で火山灰の堆積が予想されます。
その火山灰によって引き起こされる被害は以下の通り。
- 大規模停電
- 交通網の麻痺
- 上下水道がストップ
- 電子機器の故障
- 経済活動がストップ
- 健康被害の拡大
一言でいえば、都市機能が麻痺します。
それによる人々のパニックが容易に予想されます。
当然、経済活動もストップ。
政府が2004年に試算した経済損失額は、2兆5,000億円にものぼります。
さらには、火山灰を吸い込んでしまうことによる健康被害も甚大です。
マスク・ゴーグル・保存食といった基本的な防災グッズは今のうちに最低限揃えておいた方がよさそうです。
まとめ
富士山の噴火を完全に予想することは現在の科学では不可能ですが、少なくとも小規模な噴火が起こりうることは、いくつかのデータが示しています。
いざという時のパニックを少しでも軽減するために、今の生活に負担の無い範囲で最低限の備えはしておきたいですね。