ストレスがかかって眠れない日が続くと、私は睡眠薬に頼らずに睡眠サプリを利用するようにしています。
関連記事⇒睡眠サプリ9種類を徹底比較!あなたの不眠に効果的な成分はどれ?その際、これまではテアニンよりもトリプトファンやグリシンといった成分を優先してサプリを選んでいました。
ですが先日、鍼灸の患者さんから「テアニンのサプリを昼間に飲んで効果を実感している」という話を聞いて興味を持ったので、実際にいただいて試してみたんです。
そしてその結果、想像以上に効果を実感することができました。
今回は、睡眠サプリに多く含まれるテアニンについて、詳しく掘り下げていきたいと思います。
1.テアニンの効果は脳のα波増加と大きな関係がある
1-1.睡眠の質を高める
1-2.集中力を高める
1-3.冷え性を改善する
1-4.PMS(月経前症候群)の症状をやわらげる
1-5.血圧を下げ、脳神経を保護する作用も
2.テアニンが効果を発揮するメカニズム
2-1.テアニンは脳の血液脳関門を通過する!
2-2.効果を実感するのに必要なテアニンの量
2-3.テアニンを飲むタイミングはいつ?
3.テアニンを含む食べ物・飲み物とサプリメント
3-1.テアニンを多く含む食べ物・飲み物
3-2.テアニンサプリメントは不眠対策のものが多い
3-2-1.ピースナイトはGABAとテアニンの両方で機能性表示を取得
3-2-2.爽眠αはテアニン特化の機能性表示サプリメント
3-2-3.グッドナイト27000はテアニン以外の成分も多く含む
テアニンの効果は脳のα波増加と大きな関係がある
テアニンは、お茶に含まれるアミノ酸として有名な成分です。
その効果としてはいくつか臨床試験で実証されていますが、基本的な作用としては
脳のα波を増加させるという点に集約されます。
α波とは「覚醒と睡眠の中間の状態でよく見られる脳波」と言われ、言い換えると「心が落ち着いてリラックスしながら集中している状態の時によく見られる脳波」です。
テアニンを摂取することでα波が増大することが確認されているのですが、その結果として以下のような効果を実感することができるといわれています。
睡眠の質を高める
睡眠に入る際、興奮していると眠れませんよね。その状態の時の脳波はα波ではなく、β波と呼ばれる興奮系の脳波が出ています。
その状態の時にテアニンを摂ると興奮した神経を鎮静化させることができ、脳波がα波になります。
その結果、興奮・緊張状態からリラックス状態への切り替えがうまく行くことで眠りやすい状態が作られ、睡眠の質が改善することで起きた時の爽快感・熟眠感を得ることができます。
テアニンのサプリは睡眠改善に係わる機能性表示を取得しているものが多い
テアニンを主成分とするサプリメントには機能性表示を取得しているものが多いのです。
機能性表示とは、有効成分の科学的根拠を示した研究論文などを添えて消費者庁に届け出ることで、その成分の効果を表示できるといった制度です。
機能性表示食品はトクホ(特定保健用食品)と違って国の審査があるわけではありませんが、根拠となる論文が必要であったり届け出内容の情報公開が企業側に義務付けられているため、企業にとってはただのサプリメント(栄養補助食品)を販売するよりもハードルは高いと言えます。
そして、テアニンを主成分とする機能性表示食品は、そのほとんどが睡眠の質の向上に関する機能を表示しています。
集中力を高める
睡眠との関係性が大きく取り上げられがちなテアニンですが、実は集中力を高める効果も確認されています。
具体的には、テアニンを200㎎摂取した後に注意集中試験を行った結果、正解率が上昇して反応時間が短縮したという結果が出ています。
α波はリラックスと同時に集中を促す脳波ですので、特に緊張している際などに摂取することで、心を落ち着けながら集中することが可能です。
テアニンは脳の中にまで運ばれる栄養素のため、脳の中で神経伝達物質のドーパミンやセロトニンの濃度を変化させることで起こる現象だと考えられていますが、今回私が一番実感したのもこの効果でした。
特に、「仕事でストレスがかかっている、でもやらなきゃいけない」状態でテアニンのサプリを飲むと、気持ちが落ち着いて集中できます。
冷え性を改善する
冷え性にも様々な原因がありますが、その一つが筋肉が硬くなって血管が収縮しすぎてしまうという状態です。血流が悪くなってしまった状態ですね。
テアニンを摂取することでリラックスすると、筋肉が緩んで血管が拡張します。
その結果血流の流れがよくなるため、血行不良型の冷え性改善に効果を発揮します。
PMS(月経前症候群)の症状をやわらげる
1日200㎎のテアニンを排卵日から月経開始日までの2週間摂取した結果、PMS(月経前症候群)の症状をやわらげたという効果も報告されています。
実験では、むくみや疲労感・痛みといった身体的な所見、イライラ・不安感といった精神的な所見の両方で効果が見られました。
血圧を下げ、脳神経を保護する作用も
ラットを使った実験では、血圧を下げたり脳神経の障害を軽減したりといったテアニンの効果も確認されています。
テアニンが効果を発揮するメカニズム
テアニンは脳の血液脳関門を通過する!
私たちの脳には血液脳関門と呼ばれる関所のような機能があり、選ばれた成分しか血管を通じて脳内に入り込むことができません。
そしてテアニンは、この血液脳関門を通過できる成分の一つです。
だからこそ、テアニンを摂取すると脳内のα波が増加し、上で挙げたような様々な効果が期待できるというわけですね。
効果を実感するのに必要なテアニンの量
いくつかの実験によると、
- 50㎎の摂取:45分後以降にα波が増大
- 200㎎の摂取:ストレスの軽減、睡眠の質の改善、集中力の強化、PMSの改善
といった効果が確認されています。
狙いたい効果次第といったところはありますが、200㎎摂取できれば安心ですね。
テアニンを飲むタイミングはいつ?
こちらも狙いたい効果によって変わってきます。基本的には薬ではなく栄養素なので厳密な決まりはありませんが、
例えば、
- 睡眠の質を高めたい場合は入眠前に
- 集中力を高めたい時は日中に
といった感じで、使い分けることが可能です。
ですのでサプリなどを利用する場合は、おおよそ30分~60分くらいでα波が増大してくることを計算に入れて、逆算して飲むようにしましょう。
テアニンを含む食べ物・飲み物とサプリメント
テアニンを多く含む食べ物・飲み物
テアニンはお茶に含まれるアミノ酸として有名な成分ですが、実はほぼお茶にしか含まれない成分でもあります。
植物の中でもチャノキ(Camellia sinensis)とそのごく近縁種、そしてキノコ(菌類)の一種であるニセイロガワリ(Boletus badius)にしか見つかっていないアミノ酸であり[1] [2] 、茶の旨味成分の一つである。
ウィキペディアによると、そもそもテアニン(Theanine)という学術名もお茶の学術名である(Thea sinensis)から付けられているとか。
ですので、お茶以外の食品や飲み物からテアニンを摂取することは、事実上難しいというのが現状です。
強いて言えば、玉露や抹茶といった高級なお茶に多く含まれています。
お茶から得られるテアニンの量はどうしても少ない
サプリ以外でテアニンを摂取するにはお茶を飲むしかありませんが、摂取できる量はどうしても少なくなってしまいます。
比較的多く含まれるとされる玉露や抹茶でも1杯あたり30㎎、普通の緑茶だと1杯10㎎程度のテアニンしか摂取できません。
玉露や抹茶を2杯飲めばα波を増大させると言われる50㎎には届きますが、より一層の効果を望む場合はサプリメントを利用するのが賢いかと思います。
※ちなみに、ウーロン茶や緑茶にもテアニンは含まれますが、通常の緑茶よりもさらに少量しか含まれていません。
テアニンサプリメントは不眠対策のものが多い
では実際にテアニンをサプリメントで摂取する際には、どんなものを選べばよいのでしょうか?
実はテアニンのサプリメントは、不眠対策用の睡眠サプリとして発売されているものがほとんどです。やはりそれだけ慢性的な不眠を抱えている方が多いということなんだと思います。
ただ、一言でテアニンを含む睡眠サプリと言っても商品ごとに特徴がありますので、代表的なものを比較したいと思います。
ピースナイトはGABAとテアニンの両方で機能性表示を取得
ピースナイトはテアニン単体ではなく、テアニンとGABAの2つの成分で機能性表示を取得した日本で唯一のサプリメントです。
配合されている成分と1日当たりの成分量は以下の通り。
- テアニン 200㎎(機能性表示)
- GABA 100㎎(機能性表示)
- パッションフラワー抽出物 20㎎
テアニンの量は200㎎と各種の実験で使用された量と同じ量ですので、テアニン単体でも十分な効果は狙えますが、やはり注目すべきはGABAにおいても機能性表示を取得しているという点だと思います。
ピースナイトはテアニンとGABAで表示する機能を分けていて、製品には以下のような記載があります。
本品にはテアシンとGABAが含まれています。テアシンは睡眠の質を高め、翌朝起床時の疲労感を軽減する機能があり、GABAは事務的作業に伴う一時的な精神的ストレスによる気力低下を緩和する機能があることが報告されています。
定期コースは初回が半額ですし、2回目以降も消費税込みで5,000円を切る価格で購入が可能です。
関連記事⇒ピースナイトが機能性表示食品に!成分強化で効果を実感中!私自身はストレスがかかった日中や、集中したい時、そしてリラックスしたい半身浴の際などに飲むことが多いのですが、その際に眠気まで感じたことはありません。
ですが、車を運転される方は最初に運転以外のシチュエーションで試すか、運転前は避けるようにしましょう。
薬ではなくサプリメントでこの表記がされている商品はすごく珍しいです。それだけ効果に自信があるということだと思います。
公式⇒ピースナイト公式HP
爽眠αはテアニン特化の機能性表示サプリメント
配合されている成分と1日当たりの成分量は以下の通り。
- テアニン 200㎎(機能性表示)
- GABA 微量
- クワンソウ 微量
爽眠αにもテアニン以外にGABAが含まれていますが、その量は微量とのことで正確な量は公表されていません。同じくクワンソウというハーブも配合されているのですが、こちらも微量とのことです。
ですので、爽眠αはほぼテアニンに特化したサプリメントと言って良いと思います。
GABAの量がピースナイトと比較してかなり少なくなってしまう点は一見マイナスですが、逆に日中の集中力を高めたい場合には安心して飲めるという利点もあるかと思います。
ちなみに、私にテアニンを昼間に飲んでいると話してくれた患者さんが飲んでいたのも爽眠αでした。
また、爽眠αの定期コースには回数縛りがありません。しかも、初回は税込み1,950円という低価格。ですので、まず初回分を試してみて効果を実感してから継続して飲み続けるかどうかを決めることが可能です。
そういった点から、機能性表示食品でありながら試すハードルが一番低いテアニンサプリと言えますね。
公式⇒爽眠α公式HP
グッドナイト27000はテアニンで機能性表示を取得した総合タイプの睡眠サプリ
実際に配合されている成分と1日当たりの成分量を見てみましょう。
- テアニン 210㎎(機能性表示)
- GABA 102㎎
- トリプトファン 102㎎
- グリシン 246㎎
- ラクティウム 90㎎
- ラフマ 60㎎
- カモミール 90㎎
こちらを見ると分かる通り、わずかではありますがテアニンとGABAの量がピースナイトを上回っています。
また、トリプトファンやグリシンといった成分はそれ単体で睡眠サプリの主役となりえるのですが、それらの成分もしっかりと含まれています。
テアニンで機能性表示を取得しつつ、睡眠に関する他の成分が種類も量も多く配合されているので、様々なタイプの不眠に対応可能なサプリメントになっています。
関連記事⇒【機能性表示食品】グッドナイト27000の効果を口コミします!グッドナイト27000は、日中にも飲むというより、寝る前に特化したサプリメントと言えますね。
この成分の種類と量を考えると、かなりリーズナブルな価格設定になっていると思います。
まとめ
ストレスがかかる毎日を頑張っていると、いつの間にかリラックスすることを忘れ、リラックスしたくてもできない状態に陥りがちです。
そんな時は濃いめの玉露や抹茶を飲んで一息入れるか、思い切ってテアニンのサプリメントを利用しちゃいましょう。
ちなみに、注意点としては覚えておかなければいけないのが、日本茶にはテアニンだけでなくカフェインも含まれているということです。
寝る前にリラックスしたい、そのためにテアニンを摂取したいという時は、お茶ではなくサプリメントから摂取するようにしてください。
テアニンには眠りの質を高めて翌朝起床時の爽快感を高める効果もあるので、朝がつらいという方にとっては一石二鳥です^^