エナジードリンクの飲み過ぎは危険!カフェインの量に注意

忙しくストレスフルな毎日を、疲れと戦いながらも何とか乗り切っている皆さんにとって、エナジードリンクはある種の戦友のような存在かもしれません。

ですが、そんなエナジードリンクの飲み過ぎで深刻な健康被害や犠牲者が出たというニュースが、最近世の中を騒がせています。

エナジードリンクや栄養ドリンクはかなりの種類が発売されていて、私たちの生活にも身近になってきていますので、うまく付き合っていくためにもしっかりとした知識を持っておきましょう。

今回は、

  • エナジードリンクの飲み過ぎにはどんな健康被害があるのか?
  • エナジードリンクに含まれる危険な成分とは何なのか?
  • 主要なエナジードリンクに含まれるカフェイン量の比較

といった内容でまとめています。

スポンサードリンク

エナジードリンクの飲み過ぎによる健康被害

栄養ドリンク時代からエナジードリンク時代への変化で、飲み過ぎる人が増えた!?

エナジードリンクと銘打った商品は、数年前から日本でもメジャーな飲み物になりました。

それまでは、「今日をなんとか乗り切りたい!」「だるくて体が動かないけど、シャキッとしないとまずい。。」という場面で、「ファイト一発!!!」といったイメージの昔ながらの栄養ドリンクを飲む人がほとんどでした。

ですが、時代の変化と共に働く人の疲れが慢性的かつ重症度を増したためか、もはや「ファイトが一発だけじゃどうしようもない。。」「いつも、常に、毎日なんとかしてください。。」な状況になりつつあります。

海外製のおしゃれなエナジードリンクが上陸

そんな日本の状況と前後して、複数のエナジードリンクが日本に上陸しました。

  • 翼を授けてくれるらしいレッドブル
  • 最強の魔物になれそうなモンスターエナジー
  • スターの気分になれそうなロックスター
  • 5時間くらいなんとか頑張って集中できそうな5アワーエナジー

など、どれもキャッチーなコピーで疲れた人の心を惹きつけています。

しかも、昔ながらのイメージと違い、販売戦略が非常におしゃれです。

これは私の偏見かもしれませんが、子供の頃から「栄養ドリンクはおじさんが飲むものなので若い人や女性は飲まないもの」といった印象を持っていました。

ですが、エナジードリンクは従来の栄養ドリンクの持つ「おやじ臭さ」をうまく払しょくして、ターゲット層を20代や女性に広げることに成功したんだと思います。

そして現在は、海外のエナジードリンクの成功を受け、栄養ドリンクを販売している大手国内メーカーからも

  • ライジン(大正製薬)
  • リゲインエナジードリンク(サントリー)
  • サムライド(ハウス)
  • バーン(コカ・コーラ)

といったエナジードリンクが続々と発売されている状況です。

その影響でしょうか。
エナジードリンクの類は「ファイト一発!」系の栄養ドリンクと違い、普通の水分補給の飲み物として1日に何本も飲んでしまう若い人を多く見受けられます。

しかしそこで気になるのは、「そんなに飲み過ぎて大丈夫なのかな?」という素朴な疑問です。

飲み過ぎはNG!エナジードリンクの健康被害とは?

もちろん大丈夫ではありません!!
健康被害、というよりかなり恐ろしい被害の報告も耳にするようになってきました。

2015年に日本で初めてカフェイン中毒事故の犠牲者が発生しましたが、この犠牲者の男性は、銘柄は不明ですが眠気ざましのためにカフェイン入りの清涼飲料水を愛飲していたそうです。

日本では今のところ事故多発という状況には陥っていませんが、海外では頻繁に犠牲者が出ています。

中には、

  • 1日に2本のエナジードリンクを飲んだ少女の事故
  • 妊婦の被害
  • 心臓の肥大化

など、目を覆いたくなる事例が多数報告されています。

このように、エナジードリンクはカフェイン入り清涼飲料水の一種で、カフェイン中毒という恐ろしいリスクが潜んでいるんです!

エナジードリンクに含まれる危険な成分は何?

各銘柄のエナジードリンクには、様々な成分が含まれ、それぞれの特色を出しています。

しかし全ての銘柄に共通して含まれているものは、

  • 大量のカフェイン
  • 大量の砂糖

です。

この二つの成分は、エナジードリンクを飲んだ時に想定される健康リスクの原因でもあります。

カフェインを大量に飲むことによる健康被害

カフェインは、前章で触れたようなカフェイン中毒という恐ろしい危険が潜む成分です。

一般的にカフェインを含んだエナジードリンクを飲むと、どんよりとした気分が晴れ、やる気や集中力の高まりを感じますが、れはカフェインによって、カテコールアミン(アドレナリン、ノルアドレナリン、ドーパミン)の伝達量が増加するためです。

カフェインによるカテコールアミンの強制的な分泌は、一時的な興奮状態に過ぎない

「アドレナリン全開!」などという表現もあるくらいですから、カテコールアミンが分泌されるといかにもヤル気が湧いてギラギラできそうですね。

しかし、このヤル気は人間の生命力として自然に湧きあがってくるものではありません。

カフェインによって、強制的に興奮状態に陥らせ、脳内を覚醒状態にし、交感神経バキバキの心臓が高鳴る状況を作り出しているに過ぎないのです。

興奮が覚めたあとに残るものは…

エナジードリンクを飲むと疲れが取れ、元気になったと感じる人がほとんどですが、それは本当の元気なのでしょうか?

ここまでお読みいただければなんとなく想像できるかと思いますが、それは本当の元気などではありません

興奮状態が覚めれば、強制的にヤル気を出させられた体は、エナジードリンクを飲まなかった時よりももっと疲れていると感じます。そしてその重い疲れをなんとかするために、次の日はさらにたくさんのエナジードリンクを投入するという悪循環が待っています。

エナジードリンクによる元気とヤル気は、いわば未来の自分からエナジーを借金しているようなものなのです。

そのうち自転車操業(カフェイン中毒)になり、いずれ破産(負担をかけ続けて肥大した心臓がついに…)という状況に陥ってしまいます。

砂糖の大量摂取による健康被害

エナジードリンクに含まれる大量の砂糖も、健康被害の大きな要因です。

人気のエナジードリンクであるモンスターエナジーには、1本で約54g(角砂糖18個分!)の砂糖が含まれています。

このような大量の砂糖を日常的に摂取した先に待っているのが、以下の健康リスクです。

糖尿病
ご存知のように、砂糖は糖尿病というリスクと直結しています。
肥満
カロリー量という意味でも、大量の砂糖摂取には肥満というリスクが潜んでいます。
疲労感
糖分を大量に含んだ飲み物は血糖値の急上昇と急降下という現象を引き起こし、心臓にも負担をかけて疲れやすさを感じる体になってしまいます。
カルシウムの減少
砂糖の摂りすぎは体中のカルシウムを奪って骨や歯を脆くし、血管も弱らせ、人を怒りっぽくさせてしまいます。

よくイライラしている人に対して、「カルシウム摂りなよ。。」と言いたくなってしまいますが、もしかしたらその人はエナジードリンク(砂糖)中毒の人ということも考えられますね。砂糖の摂りすぎ、色々と恐ろしいです。

何気なく手軽に飲んでいるエナジードリンクには、このようなリスクが潜んでいます。

「どうしても疲れが取れなくてツラい、眠い、、」という時は、カフェインや砂糖の害を考慮して適量を飲むようにしましょう。

スポンサードリンク

主要なエナジードリンクに含まれるカフェインの量を比較

現在、成人の1日のカフェイン摂取許容量の上限は300mg(WHO 世界保健機関)とされています。

一人一人の体重によっても許容量は変わってきますが、概ね健康な成人は多くても1日400mg以下に抑えることが望ましいとされています。

妊婦の場合は1日200mg以下(イギリスの場合)、6歳前後の子供は45mgとされています。中には、妊婦が1日に100mg以上のカフェインを摂取すると、流産の危険が増すという研究結果もあります。

ちなみに、カフェイン45mgが350mlのコーラとほぼ同量です。

疲れた時にエナジードリンクを飲んで乗り切りたいという気持ちは誰にでもありますが、そんな時は自分にとっての摂取許容量を知った上で、飲みすぎないように気をつけましょう。

参考までに、主なエナジードリンクのカフェイン含有量をまとめてみました。比較しやすいように、全て350mlあたりの量に換算してあります。

  • レッドブル:約112mg
  • モンスターエナジー:約140mg
  • バーン:約112mg
  • ロックスター:約168mg
  • 5アワーエナジー(通常1本57ml):約1277mg
  • ライジン(rizin):約50mg(※)

(※ライジンは表記無しのため不正確。250ml中36mgではないかとの噂あり。)

参考までに、日本で流通していない海外製品の中には、bang energyという1本350mlで約277mgのカフェインが含まれているドリンクもありますΣ(゚д゚lll)

昔ながらの栄養ドリンクにもカフェインは含まれているので注意です!

ファイト一発系の栄養ドリンクにはカフェインの害がないのかというとそんなことは無く、同じく350mlに換算すると、

  • リポビタンD(通常1本100ml):約175mg
  • ユンケルローヤル200(通常1本100ml):約175mg

といった具合でカフェインが含まれていますので注意が必要です。

ただし、昔ながらの栄養ドリンクは1本あたりの量が比較的少ないため、カフェインの量も1本あたり約50mlとなります。

お茶やコーヒーに含まれるカフェインの量

ちなみに、一般的なお茶類である飲み物のカフェイン含有量は以下の通りです。全て350mlあたりの換算値です。

  • コーラ:約40mg
  • コーヒー:約125mg
  • 紅茶:約88mg
  • 緑茶(煎茶):約70mg

ドリップコーヒーのカフェイン含有量はかなり多めですね。コーヒーとエナジードリンクを両方飲むという方は、カフェインの合計値に気を付けるようにしましょう。

まとめ

忙しく疲れすぎる毎日において心強い味方のエナジードリンクは、恐ろしい健康被害もをもたらすという側面を持っています。

ついつい力を借りたくなる場面は多々ありますが、1日あたりの摂取量を自分でしっかりコントロールするようにしましょう。

自分を見失わずに、1日のカフェインや糖質の摂取量をきちんと把握することが、エナジードリンクとうまく付き合っていくポイントになります。

スポンサードリンク
  • このエントリーをはてなブックマークに追加