最近テレビやワイドショーでも話題となっているMERS(マーズ)。
日本語では韓国の話題が集中していますが、中東呼吸器症候群と呼ばれる病気です。
今のところ日本での感染例は報告されていませんが、このMERSについて
- どんな病気でどんな症状なのか?潜伏期間は?
- 予防法や感染経路は?
- 治療法やワクチンは?
といった点についてまとめました。
MERSとは?症状は?潜伏期間はどれくらい?
MERSはマーズと読み、コロナウイルスが原因で起こる感染症です。
日本語で中東呼吸器症候群と呼ばれるように、中東地域で多く感染症例が見られていました。
現在は韓国での発症に注目が集まっていますが、韓国での最初に発症した患者も中東から帰国したのちに発症しています。
したがって、中東地域に渡航したり居住歴があったりするような人で、MERSの患者と接触歴があれば、感染の疑いがあるということです。
MERSの症状は、以下の通りです。
- 38度以上の高熱
- 咳
- 呼吸不全
さらに、下痢などの消化器系の症状が見られる場合もあり、さらに重症になれば、肺炎を引き起こします。
また、MERSの潜伏期間は約2週間ほどだと言われています。
通常の風邪に近い症状のため確定が困難な上に、潜伏期間の長さが加わることでここまでの拡大を見せているわけです。
MERSの予防法と感染経路
MERSは現在、中東地域とは程遠い韓国で流行しています。
日本でも韓国と同様の対策が必要で、中東だけではなく、韓国からの入国者の検疫を強化する必要がありますが、検疫を強化しても潜伏期間があるため、場合によっては日本でも一気に流行する可能性があります。
⇒MERS日本上陸の可能性は? 感染経路・感染力と韓国・日本の対応
そうなると、気になるのは感染経路と予防法についてですよね。
しかし、感染経路は今のところ飛沫感染と接触感染ではないかと言われています。
予防法としては、飛沫感染と同等の注意を払うことが大切です。
具体的には、ウイルス対策を施したマスクをしたり、うがいや手洗いしたりすることを徹底してください。
治療法がない現段階では、他の病気にならないよう食生活や日常生活を乱さないようにしてください。それだけでも免疫力がアップします。
⇒MERSコロナウィルスに感染しないための予防・対策と感染時の対処
MERSの治療法は?ワクチンは手に入る?
MERSの根本的な治療法は現在まだ確立されていません。
呼吸困難な状態に対する酸素投与など、対処療法で対応している状況です。
ワクチンも今のところ開発中です。
したがって、個人の免疫力が病気の予防と回復にとって最も重要な要素になってきます。
しかし、ワクチンの開発は10年ほどかかります。
MERSは2012年に初めて患者の報告があったため、ワクチンの開発はとても速いほうで、今まさに臨床研究が始まったところです。
まとめ
MERSは対岸の火事ではありません。
生存率も60%程度と言われていますから、免疫力の弱いお年寄りやお子さんは、十分に感染には気をつけるべきです。
予防法は風邪やインフルエンザのものと同じだと考え、ワクチンの開発が進むまでは日頃の病気の予防に細心の注意を払うようにしましょう。