赤ちゃんの足を見ていると、成人の足と比べて随分O脚だなと感じるますよね。いずれまっすぐになるだろうとは思っても、大丈夫かな?病気ではないのかな?と不安になってしまうこともあります。
今回は、赤ちゃんのO脚について
- 赤ちゃんのO脚の原因
- 赤ちゃんのO脚は矯正すべきか
- 赤ちゃんのO脚の予防方法
といった観点からまとめました。
現在、赤ちゃんのO脚に関する明確なガイドラインなどはなく、診断も治療も医師の判断次第と言えます。
保護者としてどんな知識を持って対応したら良いのか、要点を含めてまとめてみました。
赤ちゃんのO脚の原因は?
まず最初に、赤ちゃんのO脚の原因は大きく分けると2つです。
- 成長過程の身体的特徴としてのO脚
- 病的なO脚
この二つを、しっかり見極める必要があります。
赤ちゃんのO脚は自然だが、無理な習慣が悪化を招くことも
赤ちゃんがO脚になる一つ目の原因は、それが赤ちゃんの身体的特徴だからです。要するに、赤ちゃんがO脚なのは自然なことであり、誰しもが通る道だということですね。
赤ちゃんは元々産まれた時からO脚気味です。
1歳半頃にピークを迎え、それから少しずつまっすぐな足に成長していき、5〜8歳くらいで安定した形になります。途中の過程で一時的にX脚になる子も見られます。
この経過はかなり個人差があるので、他の子供と自分の子供を比べて不安になる保護者の方も多くいらっしゃいます。
病気でなくてもO脚が進行することはある
ちなみに病気ではないO脚も、間違った生活習慣が身に着くことでO脚度合いがひどくなってしまう場合があります。
例えば、無理なつかまり立ちや歩行の練習です。骨がまだ柔らかい赤ちゃんのうちに無理な練習をさせてしまうと、成長が十分でない部分にどうしても負荷がかかり、O脚がひどくなってしまうんですね。
だっこ紐もO脚の原因になる!と騒がれたこともありますが、こちらは明確な根拠はないという意見が多く、赤ちゃんの元々のO脚が悪化したわけではないという見解が大半です。
病的なO脚のブラント病とくる病
赤ちゃんにとってO脚は普通のことですが、中には病的なO脚のケースも存在します。
病的なO脚の原因としては「ブラント病」「くる病」が代表的な例です。
ブラント病は脛骨の内側に成長障害を起こす病気です。足の外側の骨ばかりが成長するため、O脚がどんどん悪化していきます。
くる病は骨の成長期に異常が起こる病気で、ビタミンDの欠乏が原因の場合が多いですが、まれに遺伝性の疾患に原因がある場合があります。
赤ちゃんのO脚の原因は、病的要因であることは少ないと言われています。しかし、左右の足で違いが顕著である、明らかに異常を感じるといった場合は速やかに医療機関を受診しましょう。
特に、くる病は近年増加傾向にあるようですので、注意しましょう。
関連記事⇒赤ちゃんがくる病?原因や症状のチェック方法とビタミンD不足解消法赤ちゃんのO脚は矯正すべき?
赤ちゃんのO脚ほとんどは9割以上は、自然に起こる生理的なものと言われています。この場合は特に矯正や治療をしなくても、成長を経てまっすぐな足になります。
ですので、この時期にあわてて矯正をする必要はありません。
どちらかというと、骨に過度な負担をかけない生活習慣を意識することの方が重要です。
治療が必要なのは病的な場合
一方、病的なO脚は適切な治療が必要です。
ブラント病である場合は装具治療を施し、適切に足の骨が成長できるように矯正していきます。
くる病である場合はビタミンDの補充や食事療法により、数ヶ月で回復すると言われています。
病的な原因がある場合は、いずれも適切な診断の下で治療をすることが大切です。赤ちゃんのO脚が心配な場合は、一度は医療機関を受診してみましょう。
赤ちゃんのO脚の予防法
赤ちゃんは元々O脚ですが、先に挙げたような無理な生活習慣によってO脚が強調され、成長過程を過ぎてもまっすぐな足になれないほどの、重度のO脚になってしまうケースもあるようです>_<…
重度のO脚になることを避けるため、大きく分けて以下の二つの予防法があります。
- 無理な歩行の練習をさせない
- くる病の予防のためビタミンDが不足しないようにする
基本は骨の柔らかい赤ちゃんに過度な負担をかけないこと
まずは、まだまだ未熟な赤ちゃんの骨に、過度な負担をかけないことです。
例えば、無理なつかまり立ちや歩行の練習は避けた方がいいでしょう。早く成長が見たいという気持ちもあるかと思いますが、発達に合わない無理な訓練は体にも心にも負担をかけてしまいます。
早期に歩き始めた赤ちゃんを無理に止める必要はありませんが、自分のペースで成長できるように見守ってあげることが大切だと思います。
また、やはりだっこ紐が心配という方もいらっしゃるかもしれませんね。
だっこ紐の使用自体がO脚の原因になることはありせんが、適切なサイズのだっこ紐を使用し、赤ちゃんの股関節や足の骨に負担がかからない体制でだっこすることが大切です。
くる病は増加傾向にあるので注意
くる病は最近増えてきたと言われています。くる病になると骨が柔らかくなり、O脚がひどくなったり、背が伸びなくなってしまったりします。
重度のO脚にならないように、また健康に成長できるように、ビタミンDの欠乏を防ぐ必要があります。適切な食事と適度な外気浴をして、ビタミンDが不足しないように気をつけてください。
詳細は、こちらの記事でまとめています。
関連記事⇒赤ちゃんがくる病?原因や症状のチェック方法とビタミンD不足解消法
まとめ
何度も書いてしまいますが^_^;
赤ちゃんは元々O脚です!今は美脚なあの人も!!赤ちゃんの時はみんなO脚でした。
一度は不安になる保護者の方も多いと思いますが、ほとんどの場合は成長過程でまっすぐな足になります。
その前提で、あまりに不自然な場合は念のため医療機関の受診を。
知識を増やして、成長を適切に見守ってあげたいですね^_^
この記事を読んだ方は以下の記事も見ています
・赤ちゃんのアトピーは保湿スキンケアで予防可能!リスクを3割減らす方法は?
・たんぽぽ茶は授乳中におすすめ!母乳や赤ちゃんへの作用について
・赤ちゃんの日焼け・紫外線対策の方法 いつから行う?処置は?