寒い季節に人から人への感染で大流行するノロウイルス!通常のアルコール消毒が効かない、やっかいなウイルスですね。
今年は新型ノロウイルスも流行の兆しを見せており、例年以上の備えが必要です。
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アルコールが効かないとはいえ、家族がノロウイルスに感染してしまったら、2次感染を防ぐためにしっかりと消毒しなければいけませんよね。
今回は、ノロウイルスに絶対に感染したくない方へ、
- なぜノロウイルスの消毒にアルコールが効かないのか
- 市販されている消毒薬の中で、どんなものを選べばいいのか
- ノロウイルスの消毒に柿渋が有効?
といった観点からまとめています。
参考にしていただければ幸いです。
ノロウイルスの消毒にアルコールが効かない理由
「ノロウイルスはアルコールの消毒薬が効かないらしい。」とちらっと聞いたことはありませんか?
この説は本当です!ノロウイルスは、アルコール消毒薬に強いタイプのウイルスと言えます。理由はノロウイルスは「エンペローブ」を持たないタイプのウイルスだからです。
エンペローブ^_^;??
エンペローブとはウイルス粒子の最も外側にある、膜状の構造のことを指します。エンペローブは大部分が脂質でできているため、アルコールに弱いという性質があります。
消毒薬のアルコールにより、脂質の膜であるエンペローブが壊れてしまい、ウイルス粒子そのものも死滅させることができます。通常アルコール消毒薬はこのような仕組みで殺菌、消毒できるアイテムです。
しかし!ウイルスにはこのエンペローブを持つウイルスと持たないウイルスがあります。残念なことに、ノロウイルスはエンペローブを持たないタイプのウイルスです…>_<…
従ってアルコール消毒薬は、手に使用する商品も、キッチン用品も、ノロウイルスには効果が期待できません。有効な対策は、手洗いなどの徹底的にウイルスを洗い流すことや、煮沸消毒など手間や時間がかかるものに限られてしまいます。
逆に言うと、手洗いや煮沸など、昔から大切だと言われてきたことは、どんなタイプのウイルスにも有効なんですね^_^この機会にノロウイルス対策も兼ねて、見直してみるといいかもしれません。
ノロウィルスの消毒液、市販されているものでは何を選ぶ?
前章でノロウイルスにアルコール消毒薬は効かないと書きました。ではノロウイルスに有効な消毒薬は全くないのかと言うと…あります!
キーワードは「次亜塩素酸ナトリウム」です。馴染みのない名前ですね^_^;次亜塩素酸ナトリウムは、家庭で使用される塩素系漂白剤に含まれる成分です。
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アルコール消毒薬はノロウイルス対策にあまり有効ではない事は、前章でお話しました。次亜塩素酸ナトリウムは、アルコールとは違う仕組みでウイルスの不活化(死滅)できる消毒方法です。両者の具体的な違いは以下の通りです。
かなり難しいですが、前章にも出てきた「エンペローブ」を持たないノロウイルスのようなウイルスにも効果的なのが、次亜塩素酸ナトリウムという消毒薬の成分です。
この次亜塩素酸ナトリウムが使われているアイテムを利用して、ノロウイルスの消毒や予防をする必要があるということです。
ここからは、より具体的にノロウイルスに有効な消毒薬や消毒方法を、キッチン用品やトイレの便器などの掃除編と手指の消毒編に分けてご紹介します^_^
キッチン用品・トイレ便器などのノロウイルス消毒方法
次亜塩素酸ナトリウムは、一般的には「塩素系漂白剤」として売られています。漂白剤は主に塩素系と酸素系の2種類がありますが、酸素系はノロウイルスに有効とは言えません。必ず「塩素系」と書かれた漂白剤をGETしましょう^_^
買ってきたら、漂白剤を希釈して、消毒薬を作りましょう。「ハイター」や「ブリーチ」などの塩素系漂白剤は、基本的に次亜塩素酸ナトリウムの濃度は5%です。
ノロウイルスに有効な濃度は0.1%なので、商品の表示をよく見て希釈してください。5%の濃度の漂白剤なら、1㍑の水に対して、20mlの漂白剤を入れればOKです。
使う時は手袋をして、キッチンペーパーなどに希釈液を浸し、気になる箇所を拭き掃除します。その後水拭きするのも可です。
吐瀉物などを清掃する際は、マスク、手袋をして、できればゴーグルをして、吐瀉物が飛び散らないように、ゆっくり慎重に拭き掃除をします。使い終わったキッチンペーパーやマスク、手袋などはビニール袋に入れて、きっちり口を締めてから捨てます。
衣服の消毒にも希釈液は有効です。吐瀉物などが付着した可能性がある衣類は、希釈液に浸け置きすることで消毒が可能です。
注意すべきは、次亜塩素酸ナトリウムでダメージを受ける素材に、希釈液を使用する場合です。金属などは、塩素系漂白剤で腐食する可能性があります。また衣服なども色落ちの可能性があります。ドアノブなど金属部分に使用する場合は、最後に丁寧に水拭きすることで腐食を防ぐことができます。衣類に使用する場合は、脱色する可能性があると理解して使用しましょう。
手指のノロウイルス消毒方法
ここは間違いやすいポイントですが、 次亜塩素酸ナトリウムの消毒薬は手指の消毒には使用できません!
次亜塩素酸ナトリウムの消毒薬はノロウイルスに有効ですが、人体にも有害です。絶対に希釈液を人体に使用しないでください。
手指の消毒には、何と言っても手洗いが有効です。石鹸を使って丁寧に洗い、ノロウイルスを物理的に洗い流すことが最善の対策です。
その上で、今年あたりからノロウイルスにも効果が認められる手肌用の除菌ジェルなども、見かけるようになりました。どうしても心配な場合は、念入りな手洗いの後、そういった商品を使ってみるのもいいかもしれません。
ノロウィルスの消毒に柿渋が有効?
有効な消毒方法が少ないノロウイルスですが、最近注目され始めたある成分があります。それは柿渋です!
広島大学大学院の研究で、柿渋に含まれる柿タンニンがノロウイルスを含む様々なウイルスに対して、抑制効果があったという研究結果を出しています。(ネットでちょっと見られます。http://www.hiroshima-u.ac.jp/gsbs/kenkyu_syokai/shimamoto/)
柿渋は日本に昔から伝えられてきた知恵で、樹木の手入れや木材の加工、工芸品の染料などとして使われてきました。柿渋は、渋柿を搾ったものを2〜3年貯蔵させて発酵させたものです。貯蔵中にアルコールや酢酸の発酵が進み、様々な用途に役立ちます。
無理矢理ウイルスを死滅させる強い消毒薬とは違い、植物が自己防衛しようと生み出した成分を、上手く人間の生活に取り入れようという考えから生まれた知恵と言えますね^_^
この柿渋を利用した業務用消毒薬も発売され、知る人ぞ知るノロウイルス対策商品として注目を集めています。アルタンノロエースという商品です。
特許庁公認※抗ノロウイルス剤 アルタン ノロエース 500ml 【 ノロウィルス 除菌スプレー 消毒剤 ノロウイルス対策 柿渋 食品添加物 エタノール製剤 】
この商品の素晴らしいところは、次亜塩素酸ナトリウムの消毒薬を使用できない手指などの消毒にも使えるという点です。(薬事法で医薬品か医薬部外品でなければ手指の消毒効果があると書いてはいけないと決まっているため、商品の説明欄に手指の明記はナシ。)
万全な対策を心がけたい方は、試してみるのもいいかもしれませんね^_^
まとめ
ノロウイルスは感染しても、有効な薬もなく、予防のためのワクチンもありません。
しかし、意外と予防に効果を発揮するのは昔から大切にされてきた手洗いや生活の知恵だったりするのかもしれません。そう考えると昔の人ってすごいですね^_^
そのうえで、家族に感染者が出た際は次亜塩素酸ナトリウムの消毒液を上手く利用して、2次感染をしっかり防いでいきましょう!
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