気づいたら顔や足がいつもむくんでる…。
むくみは余分な水分が身体の中に滞っているために起こる現象ですが、その原因は1つではありません。
今回は、むくみや水太りの2大原因である食事と運動不足について詳しく掘り下げ、むくみと病気や内臓との関係性についてもまとめていきたいと思います。
水太りは体質だからと諦めるのではなく、原因をしっかりと理解して対策を打てるようにしましょう!
※解決編はこちらから。
関連記事⇒顔や足のむくみを取る解消法13選!【保存版】まずは、なぜむくんで水太りしてしまうのか、その原因を探っていきましょう!
1.顔や足のむくみの原因①食事
1-1.食事が原因でむくんでしまうのは、ナトリウムとカリウムのバランスが崩れるから
1-2.塩気のあるものが好きな人ほど野菜や果物を食べよう!
1-3.お酒を飲んだ翌日にむくむのはなぜ??
2.顔や足のむくみの原因②運動不足
2-1.運動不足でむくんでしまうのは、筋肉のポンプ作用が働かないため
2-2.特に足のむくみ解消には筋肉のポンプ作用が不可欠
3.顔や足のむくみの原因③病気や内臓の不調
3-1.肝臓の病気や不調による顔や足のむくみ
3-2.腎臓の病気や不調による顔や足のむくみ
3-3.心臓の病気や不調による顔や足のむくみ
3-4.リンパ管の病気や不調による顔や足のむくみ
顔や足のむくみの原因①食事
むくみの原因の一つに、食事があります。
分かりやすいところでは、塩分の摂り過ぎがむくみの原因になることは有名な話ですよね。特に、野菜や果物などをあまり食べずに、味付けの濃い塩辛い食品やラーメンなどの塩分が多い食事を好む人は特に要注意です。
食事が原因でむくんでしまうのは、ナトリウムとカリウムのバランスが崩れるから
食事などから摂取した塩分は、体内でナトリウムになり骨や血液や消化液などに運ばれますが、そのナトリウムの運搬に使われるのがカリウムという成分です。
カリウムは人間の体内に欠かせないミネラルで、補助的に筋肉や神経の働きを正常に保つ役割をしているため、不足するとむくみの症状の他にも、体がだるくなったり、疲れやすさやイライラがを引き起こします。
ナトリウムは細胞の外側に、カリウムは細胞の内側に存在し、バランスを取っている
ナトリウムとカリウムのバランスの乱れ(ナトリウムが増えすぎる)が、むくみの原因なわけですが、その理由はこの2つの成分が存在する場所と関係があります。
- ナトリウム:細胞の外側
- カリウム:細胞の内側
細胞は細胞膜を境として細胞外液と細胞内液に分かれますが、細胞の外にあるナトリウムが増えすぎると、体液濃度のバランスを取るために水分が細胞内から細胞外へと移動します。
昔、理科で習った浸透圧という力が働くことで、水分が細胞の外側に移動するわけです。
これが、塩分摂り過ぎにより、ナトリウム>カリウムとなった結果、身体がむくんでしまうメカニズムです。
塩気のあるものが好きな人ほど野菜や果物を食べよう!
私たち日本人の食事内容は、普通に食べていても塩分が多くなりがちです。ですので、ナトリウムとカリウムのバランスを取るためには、カリウムの摂取量を多くする必要があります。
目安として、カリウムが多く含まれている食材は以下の通りです。
- サトイモ
- サツマイモ
- ホウレンソウ
- ブロッコリー
- 春菊
- 納豆
- スイカ
- メロン
- アボカド
基本的に野菜・果物のカテゴリーに属する食品には含まれていますので、特定の食材に偏らず、なるべく多くの野菜や果物を意識して食べればOKです。
喉が渇くのもカリウムが足りていないから?
塩分の摂り過ぎや食事の偏りなどでカリウムが不足すると、代わりに水分を取り込んで塩分濃度を薄めようとします。
「特に汗をかく運動をしていないのに、塩辛いものを食べると喉が渇く」といった経験は誰にでもあるかと思いますが、それは塩分を薄める水分が不足しているため、身体が水分を欲しているからです。
人間の体液の塩分濃度は、最初からどれくらいがちょうど良いか決まっています。それを超える塩分を摂ると、体液の濃度を薄めようと水分と取り込んでむくんでしまうんです。
お酒を飲んだ翌日にむくむのはなぜ??
飲み過ぎた翌朝に鏡を見たら、ありえないほどむくんでいという経験はありませんか?気になって手足をチェックしたら、体全体がむくんでいたという方も多いでしょう。
お酒を飲んだ後に顔や足がむくんでしまうのは、身体の水分バランスを司る中枢神経系が、アルコールの影響で正常に働かなくなるためです。
順を追って説明すると、まず、体内でアルコールを分解するのに多量の水分が必要になります。
同時に、アルコールの影響で、普段排尿を抑えている抗利尿ホルモンの働きが鈍くなり、トイレが近くなります。お酒を飲んでいる途中から、やたらとトイレが近くなることに心当たりはありますよね^^;
尿の中にはミネラル分も含まれるため、トイレの回数が増えると、体の中の水分とミネラルが不足し、軽い脱水症状に近い状態となるため、身体は血管外に水分を確保しようとします。
まず、この段階でむくみます。
そして、脱水状態の体は水分を欲しますので、さらにアルコールが進み、さらにトイレの回数が増えるという悪循環に。。。心当たりのある方はいませんか?
排尿と水分摂取のバランスが取れていればいいのですが、飲み過ぎた場合は結果的には身体から排出する量以上の水分を摂取する結果となりやすいです。
そして、その状態で就寝すると(就寝中には抗利尿ホルモンの働きで排尿されませんので)、前日身体にため込んだ水分の影響で、朝起きた時に悲惨なほどむくんでいる、という結果になってしまいます。
こういった習慣が繰り返されると、むくみが常習化して水太り体質になってしまいます。
お酒を飲む場合は、せめておつまみに気を付け、なるべく塩分が少なくミネラルの多い野菜を食べるように心がけましょう。お酒のおつまみは、ただでさえお酒が進みやすいように塩分が多いものばかりなので、要注意です。
顔や足のむくみの原因②運動不足
運動不足が原因でも、顔や足はむくみます。
むくむ原因は、筋肉を動かさないことで全身の静脈の血流が悪くなり、リンパの流れが滞ってしまうから。血流が悪くなると、リンパの流れも滞ってしまい、不要な水分や老廃物が蓄積した状態になります。
私たちの血管は
- 心臓から体の末端へと血液を運ぶ動脈
- 身体の末端から心臓に血液を戻す静脈
に分類できます。
そして、リンパ液を運んでいるのがリンパ管です。
この3つの中で、唯一動脈だけが心臓によるポンプ作用を受けて流れます。特に運動などをしなくても、心臓が動いている限り流れていくのが動脈です。
ところが静脈やリンパ管には、動脈に対する心臓のような器官は備わっていません。ですので自力で静脈血やリンパ液を流すことができないのです。
では何が静脈血やリンパ液を流す役目を果たしているかというと、筋肉なんです。
運動不足でむくんでしまうのは、筋肉のポンプ作用が働かないため
動脈は身体の内部を通っていますが、静脈やリンパ管は体の表面に近い場所を通ります。そして、その場所には筋肉(骨格筋)が存在します。
筋肉と静脈・リンパ管は隣り合っているため、筋肉が伸び縮みをすると静脈の血管やリンパ管が外側から押されます。
この押される力が動力源となって、静脈血やリンパ液は流れていくんです。ホースを外側から掴んで押すことで、中の水を流してあげるイメージです。
これが、筋肉のポンプ作用です。
長時間同じ姿勢で固まっていたり、運動不足になると、この筋肉のポンプ作用はうまく働きません。
さらに、女性は男性に比べて筋肉の量が少ないため、筋肉によるポンプの力も弱くなりがちです。運動する習慣がなかったり、加齢などによる筋肉退化が加わることで、どんどん水太り体質に変わっていってしまいます。
例えば、座ったままや立ったままなど、同じ姿勢で行う仕事をしている方は特に、血流が悪くなります。デスクワークや動きの少ない立ち仕事をしていて、夕方になると足がパンパンになるという経験はありませんか?
これも、筋肉を動かさないためにポンプ作用が働かず、体の末端に血液やリンパ液が滞ってしまった結果、起きてしまう現象です。
特に足のむくみ解消には筋肉のポンプ作用が不可欠
身体の中でも、特に足は心臓から離れているため血流が滞りやすい部位です。また、体の中でも下にある部位なので、1日を過ごす間に水分が下がってきてしまいます。
ですから仕事を長時間した夕方になると、特にむくみが酷くなるケースが多いです。朝はすんなり入るパンプスが夕方になるときつくなるのは、血流が悪くなってむくんでいるからです。
逆に、足の筋肉をよく動かすことで筋肉のポンプ作用が働き、むくみにくくなります。
運動不足が原因でむくみやすいのであれば、普段から運動をして筋肉を鍛えてあげつつ、立ち仕事やデスクワークといった長く同じ姿勢をしている仕事の場合は、合間に軽い運動を取り入れましょう。
筋肉を伸び縮みさせることがポイントなので、休憩時間はじっとしているのではなく、なるべく歩き回ることが大切です。
もちろんストレッチもむくみ改善に効果的
筋肉のポンプ作用という側面から考えると、顔のむくみや全身のだるさを取るためにストレッチなどの軽い運動を行うのは、とても有効です。
会社に運動をできるような場所が無ければ、トイレの個室で両手を上げて伸びをしたり、屈伸運動をするだけでも全然違います。
また、普段からむくまないためのちょっとした運動を、日常生活に取り入れるのも効果大です。
一駅前で降りて歩いて帰ったり、入浴後にストレッチをするなども効果的ですし、スポーツや体を動かすのが好きであれば、スポーツクラブに入会したり、ヨガをやることも有効です。
何もしなくても加齢により徐々に筋肉量は落ちますから、地道にちょっとした運動を続けることがポイントですね。単にむくみを取るだけではなく、血流が改善して、肩こりの改善にも役立ちます。
顔や足のむくみの原因③病気や内臓の不調
ここまで見てきたように、食事や運動不足といった生活習慣はむくみ大きな原因です。
ですが、中には病気の兆候として顔や足にむくみが出る場合もありますし、一時的な内臓の機能の低下が原因でむくむが出るケースもあります。
ここからは、肝臓・腎臓・心臓・リンパ管といった各臓器とむくみの関係について掘り下げていきたいと思います。
肝臓の病気や不調による顔や足のむくみ
肝臓にはタンパク質の合成を行う働きがあります。
例えば、血液中に含まれるタンパク質の6割以上を占めるアルブミン。アルブミンは、1日10~15gも肝臓で合成されていて、血管内の水分量を保つ役割を果たしています。
ですが、肝臓の機能が低下してアルブミンをうまく作れなくなると、血管内に水分をとどめておくことができなくなり、血液中の水分が血管外に染み出てしまいます。
そして、出ていった水分が細胞間に蓄積することで、組織全体が膨れ上がってむくみが生じてしまいます。
肝臓の病気になったり、肝臓の機能が低下すると、このようなメカニズムでむくみが起こります。
腎臓の病気や不調による顔や足のむくみ
腎臓は主に排尿時のろ過の役割をする臓器です。
ですので、その機能が低下するとうまく水分が身体から出ていかず、水分が体内にとどまってむくんでしまうという図式はイメージしやすいかと思います。
また、タンパク尿が出ている場合には血液中のタンパク質が減るので、血管内の水分保持機能が低下します。その結果、血液中の水分が血管外に染み出して、むくみの原因にもなります。
これは、肝機能が低下して血中のアルブミン濃度が低くなった結果起こるむくみと同じですね。
腎臓病が原因でむくんでいる場合、腎不全、あるいは急性糸球体腎炎やネフロ-ゼ症候群などの病気が考えられます。
心臓の病気や不調による顔や足のむくみ
心臓のポンプとしての働きが低下することでも、顔や足にむくみが出る場合があります。
全身の臓器に必要な血液を送ることができない心不全の自覚症状は、むくみや息切れ、呼吸困難など。ポンプ機能が低下して血液を全身にうまく届けることができず、さらに心臓から血液が出ていかないために静脈血も心臓に戻りにくくなってしまいます。
むくむ場合は、特に顔や足がむくみやすくなります。
この場合、むこうずねの下の辺りを抑えると、指の跡が残った状態になります。短期間に体重が増加した場合には、特に要注意です。
リンパ管の病気や不調による顔や足のむくみ
リンパ管の病気や不調が原因の場合、むくみの原因はリンパ浮腫などが挙げられます。若い女性に多く、リンパの流れが滞ってむくみが起こる病気です。
原因は腫瘍や外傷、炎症などで圧迫されたり、先天的にリンパ管の発育が不良な場合など。
むくみで左右の足の太さが違って見えることもあり、酷くなると手術が必要ですが、弾性ストッキングなどで改善する場合もあります。
もしくは乳がんや直腸がんの手術の後に、同じようなむくみの症状が起こる場合もあります。
まとめ
各臓器の病気が引き起こすむくみの場合は、それぞれの内臓器官の治療が最優先となりますが、特に病気が無い場合のむくみは食事と運動といった生活習慣を見直すことで改善が可能です。
まずは、塩分の多い食事を避けてカリウムの多い野菜や果物の量を増やし、筋肉を動かして伸び縮みさせる習慣をつけましょう。
具体的な方法については、こちらの記事でまとめています。
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