ダイエットをするうえで、自分の基礎代謝量を知ることは健康的に痩せるための大きなポイントです。
自分の基礎代謝量とエネルギー消費量を知る事で、1日に必要なカロリーを計算できるため、やみくも「これ以上食べる量を減らすのは危険」という判断基準になるからです。
ですが、実際には基礎代謝についてきちんとした理解が出来ている方って意外と少ないです。基礎代謝は季節や年齢によっても変化しますし、そもそもエネルギー消費量とごっちゃになっている方も多いです。
今回は、基礎代謝ってそもそもどんなものなのか?といった点について、まとめています。
まずは基本を理解して、健康的なダイエットに活かしていただければ幸いです。
基礎代謝とは?エネルギー消費量とどう違うの?
まず大前提として、基礎代謝量とエネルギー消費量は全く別のものです。
基礎代謝は生命維持に必要なエネルギー
基礎代謝量とは、
- 呼吸をする
- 血液を循環させる
- 体温を維持する
- 内臓の働き
といった、生命維持に欠かせない体の働きに必要なエネルギー(カロリー)の事を言います。
私たちの体は、例え24時間ずっと寝たままの状態でも、「生きている」という状態をキープするためにエネルギーを消費します。
そして、その消費量は性別、年齢、身長体重などのサイズによって変わり、一般的に運動の習慣があって筋肉量が多い人ほど基礎代謝量が多く、そうでない人は基礎代謝量が少なめです。
最近はダイエットのために筋トレを行うのが男性だけでなく女性の間でも流行していますが、これは筋トレを行い筋肉量を増やすことで基礎代謝が上がり、運動をしていない時にもエネルギーを消費しやすい体が手に入りやすいためです。
エネルギー消費量とは
一方、エネルギー消費量は生命維持以外に使う消費カロリーの事です。
例えば、朝起きて歩いてトイレに行く。この動作はエネルギー消費量として数えられます。
例えば、朝ごはんを食べる。(意外に感じるかもしれませんが、食事にもエネルギーを消費します。私たちはエネルギーを消費しながらカロリーを摂取しているんですね。)
その他にも、
- 歩いたり走ったりする
- 家事をしたりお風呂に入る
- 仕事やテレビ、お風呂などの生活に必要な動作
- 運動や通勤、歌を歌う
などなど、これら全ての活動に使用されるカロリーがエネルギー消費量になります。
一般的に良く動く人ほどエネルギー消費量は多く、1日家にいる人ほど消費量は少なめです。
基礎代謝とエネルギー消費量の割合はどれくらい?
1日のトータルの消費カロリーのうち、基礎代謝とエネルギー消費量の割合を見てみると、
- 基礎代謝:7割
- エネルギー消費量:3割
といった感じになります。
もちろんこれは平均的な数値ですので、活動量によって割合は変化します。
【注意!】「基礎代謝量=1日に必要なカロリー」ではありません!
よく、「基礎代謝量=1日に必要なカロリー」と思い込んでいる方がいますが、これは間違いです。
ご自身の活動レベルによって、エネルギー消費量分のカロリーが余分に必要となりますので注意してください。
太りたくないからと1日の摂取カロリーを基礎代謝量ギリギリに設定する方がいますが、もちろん痩せていきますが、非常に危険です。
そこまで極端に摂取カロリーを減らすダイエットは筋肉量も減りやすく、その結果基礎代謝が下がり、結果的にリバウンドしやすくなりますので、気を付けてください。
基礎代謝は季節によって変動する
基礎代謝量は生活の仕方やその人の体形などによっても変わっていきますが、季節によっても変動します。
具体的に夏と冬で比較すると、夏の方が基礎代謝量も減ります。夏は汗をかいたりするので逆のイメージを持つ人が多いのですが、そうではありません。
冬の方が基礎代謝の量が増えるので、実は痩せやすくダイエットに向いている季節なんです。
夏に基礎代謝が下がり、冬に基礎代謝が上がる理由
なぜ夏に基礎代謝量が落ちるのか、理由は温度にあります。夏は気温が高いので、寒い冬と違って体内で熱を作り出す必要がありません。
体内で熱を作り出す際に多くのエネルギーを必要とするので、その必要が無い夏は基礎代謝が下がるというわけです。
冬はダイエットのチャンス?
逆に、冬は寒いため寒くてガタガタと震えますよね。実は、この動作こそが熱を産出させるための動作であり、体が体温をあげようとエネルギーを使っているのです。
極端な話ですが、冬に薄着をしていれば体温をあげようと頑張るので、より基礎代謝は上がります。その状態で運動をするとより消費カロリーが増えるので、痩せたい方は寒い季節に運動するのがおススメですよ!^^
年齢と共に変化する基礎代謝
基礎代謝量は季節だけでなく、年齢によっても変化します。
具体的には、男女とも10代がピークで、それ以降は年を取るにしたがって減少していきます。
筋肉量の変化が年齢による基礎代謝量の変化の最大の理由
年齢と共に基礎代謝が変化する最大の理由は、筋肉量の変化です。
基礎代謝と筋肉量には深い関わりがあり、基礎代謝量の約20%は筋肉による消費と言われています。ですので、筋肉量が自然と増える10代までは基礎代謝が増加し、それ以降加齢とともに筋肉量が減ることで基礎代謝も減少するのです。
若い頃と同じ食生活を続けると太ってしまう理由
「年を取っても若い頃と同じ食生活を続けると太る」というのは通説ですよね。
これは、年齢に伴って基礎代謝が落ち消費カロリーが減っているのに、食事からの摂取カロリーが変わらないわけですから、ある意味当然の結果とも言えます。
基礎代謝をキープするためにも、筋肉量の維持は大切
年齢による基礎代謝の減少の原因が筋肉量の低下(厳密にはこれが全てではありませんが)なわけですから、基礎代謝を維持するための簡単な方法は、筋トレによる筋肉量の維持ということになります。
ムキムキを目指すというよりも、10代20代の頃の筋肉量を目指せば、ハードルも少し下がって筋トレにも取り組みやすいのではないでしょうか。
まとめ
基礎代謝量はおおまかな計算式で算出されますので、計算結果と実際の数値には誤差があります。筋肉量もあくまでも目安であり、人によって内臓の重さや骨格なども違ってきます。
ただ、自分の生活スタイルや年齢によって大体を把握することは可能ですので、エネルギー消費量と共に健康的なダイエットに活かしていきましょう。
基礎代謝の具体的な計算方法については、別の記事にまとめていきたいと思います。