近年は高齢出産、高齢初産をする女性が増えてきました。
私の周りでも増えてきていますが、出産時の年齢が高まれば高まるほど、当然ですが母体の卵子も老化した状態になっています。
そして、卵子が老化すると、妊娠の確率が下がったり先天性異常が上がったりというリスクにつながってしまいます。
卵子は無尽蔵に作られるわけでなく、産まれた時からのちに卵子となる原始卵胞の数は決まっています。そして、その数は減ることはあっても増えることは決してありません。
新たな原始卵胞が作られることはないということは、今残っている原始卵胞は生まれた時からあなたと一緒に年を重ねているということです。
原始卵胞の老化=卵子の老化 です。今回は、そんな卵子の老化について、
- 卵子の若返りのためのサプリメント
- 卵子の老化を防止する食べ物やサプリメント
といった視点でまとめました。
将来の出産に備えて、卵子のアンチエイジングについて考えていきましょう。
卵子の若返りを促すミトコンドリアサプリ
まずは、すでに老化してしまった卵子の若返りについてです。
最近は卵子の若返りに関する研究も進んできていますが、そこでカギとされているのがミトコンドリアです。
老化した卵子のミトコンドリアは元気を失っている
卵子とミトコンドリアにどんな関係が?と思われる方も多いかと思いますが、そもそもミトコンドリアは細胞の中にある小器官で、エネルギー生成の役割を担っています。
当然、卵子の中にもミトコンドリアは存在し、傷ついた卵母細胞の修復や卵子が本来の働きをするためのエネルギーを作り出しています。
卵子が老化すると、この卵子内のミトコンドリア遺伝子が変異してしまい、上手く機能をしてくれなくなってしまうんです。
その結果、卵子内でエネルギー不足が起こり、卵子自体の機能低下を招いてしまいます。
これが、卵子が老化してしまう原因です。
逆に言うと、弱ってしまったミトコンドリアを元気にして卵子のエネルギー生産を高めれば、卵子自体の機能を回復させる(若返らせる)ことができるということになります。
この、卵子内のミトコンドリアを活性化させるというコンセプトで作られたのが、ミトコンドリアサプリなんです。
ミトコンドリアサプリはいくつか種類が発売されていますので、それぞれの特徴を見ていきましょう。
医療機関で使用されている次世代型ミトコンドリアサプリ
配合されている主成分は、ミトアップハーバルエキスと呼ばれる以下の4種類のハーブ。
- ブラックジンジャー
- マンゴージンジャー
- 黄杞葉
- ヒハツ
これらのハーブの組み合わせが、ミトコンドリアの分裂・増加を促す作用があるということが実験によって確認されています。
ミトコリンはシノビオリンの働きを阻害することでミトコンドリアを活性化
上記4つのハーブの組み合わせがミトコンドリアの分裂・増加を促すわけですが、そのカギを握っているのがシノビオリンという遺伝子です。
シノビオリンとは、ミトコリン開発者の中島利博教授によって発見された、
- 生理活動を行う特定のたんぱく質を壊すための目印をつける働き
を持った遺伝子になります。
シノビオリンの活性が過剰になると、細胞が本来のたんぱく質の役割を十分に果たせないで死滅してしまうので、度が過ぎるとリウマチのような症状を発生させます。
そして、このシノビオリンは、ミトコンドリアの生成に必要なPGC-1βというたんぱく質も破壊対象としているんです。
ミトコンドリアの働きを邪魔したり、ミトコンドリア自体の破壊をしようとするシノビオリンを抑える役割を持つのが、ミトコリンに含まれているミトアップハーバルエキスというわけなんです。
ミトコリンが次世代型ミトコンドリアサプリと呼ばれる理由
ここまで紹介してきたミトコリンの働きは、実はこれまでのミトコンドリアサプリの働きとは根本的に異なる性質を持っています。
簡単にその違いをまとめると、こんな感じです。
こうしてみると、ミトコリンが次世代型ミトコンドリアサプリと呼ばれるのも納得だなという感じがします。
正直、どちらのタイプのミトコンドリアサプリも通常のサプリに比べると高額ですので、利用する際はそれぞれの特徴をよく理解し、納得したうえで選ぶようにしてください。
ミトコンドリアにエサを与え、活性化させるサプリメント
プレグルはミトコンドリアに専用のエサを与えることで活性化を促す従来型のミトコンドリアサプリです。主成分はミネラルCB-1。
ミネラルCB-1は、以下の三つの栄養素の複合体です。
- ヴィネアトロール
- 還元型コエンザイムQ10
- 高吸収リコピン
ヴィネアトロールは非常に高い抗酸化力を持ち、ミトコンドリアの酸化を抑制するとともに遺伝子を活性化させる作用を持ちます。このサプリメントの最大の売りですね。
還元型コエンザイムQ10は、老化を抑制するとともにミトコンドリアの産生を促進します。
高吸収リコピンは、ミトコンドリアの産生エネルギーを増加させる効果が期待できます。
これら三つの働きの相乗効果で、ミトコンドリアの産生エネルギーを増大させ、働きを活性化させることで、卵子自体の若返りを図るのがミネラルCB-1の特徴です。
また、男性用と女性用に分かれていて、ミネラルCB-1以外にも妊活を応援する成分を多く含んでいます。
卵子の老化を防止する食べ物やサプリメント
まだ卵子の老化を気にする年齢じゃないけど、将来に備えて老化防止を心がけたい時に意識したいのが、この2点です。
- 規則正しい生活
- バランスの取れた食事
どんなに特殊な食べ物や栄養素、サプリメントを摂っていても、この2点が崩れてしまっていては効果を発揮してくれません。
卵子に限らず、アンチエイジングの基本ですよね。
食べ物という点からは、タンパク質・炭水化物・脂肪・ビタミン・ミネラルの5大栄養素は土台としてきちんと摂りましょう。
その土台が出来たうえで、より抗酸化力の高い栄養素を意識して摂る必要があります。卵子の老化防止のため以下の栄養素を意識しましょう。
ビタミンAは緑黄色野菜やウナギなど、ビタミンCは果物類など、ビタミンAは豆類や緑黄色野菜などに多く含まれます。
他にも、そばに含まれるルチンや緑茶に含まれるカテキン、色鮮やかな野菜の色素などもポリフェノールの一種です。
葉酸には高い抗酸化力があるだけでなく、造血作用や卵胞の成長を促進させる作用もあり、卵子の老化防止に必須です。
また、葉酸の不足は二分脊椎症や無脳症といった赤ちゃんの先天性異常のリスクが高まることから、サプリメントによる摂取が厚生労働省によって推奨されています。
関連記事⇒葉酸サプリのおすすめ人気商品を比較!効果が高く安全なのは?葉酸というと妊娠前後に飲むイメージが強いですが、卵子の老化防止という目的の場合は、妊娠の計画がない段階から摂取するのがおすすめです。
まとめ
卵子の数には限りがあります。
将来の出産を考えるなら、なるべく早い段階から老化防止のための生活習慣や食べ物に気をつけ、葉酸サプリメントを利用するようにしましょう。
そして、30代からの妊娠を考える場合やご自身の卵子の老化が気になる場合は、ミトコンドリアの活性化に焦点を当てたサプリメントも検討してみてください。